発見! ミニマム少女のパケにはある有名な西洋名画と共通するコード(記号)があった!…伝説デザイナーのAVジャケット時評

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雑誌版『デラべっぴん』の伝説企画“オナマイド”を生み出した名デザイナー・ほうとう氏が選ぶAV秀逸パッケージ♡

西洋の名画をも超えた素晴らしきAVジャケット!

昨年末の「AVジャケットデザイン時評」で《いま、クリエイティブ面において、最も注目のメーカーさん》と僕が誉めたたえた、身長150cm未満の女の子限定AVメーカー・ミニマムさん。

年が明けても、僕の心を鷲掴みにする素晴らしいジャケットを、ザックザクと量産中でした。

そんな中でも、特にビビッときたのが、露天風呂で全裸の少女十数名が湯浴み中の図を横長のパノラミックな構図で配置した『山奥の温泉旅館で見つけた、愛くるしい修学旅行生たち。シーズン3』のジャケットワークです。

ん? シーズン3” ということは……そう、このタイトルはシリーズ物なんですね。

調べてみますと、ミニマムさんは2014年の2月に第一弾をリリース、第二弾の発売は20151月、そして本作が20162月発売……というわけで、『愛くるしい修学旅行生たち。』は、年に一度の新春向け超大作シリーズと思われるんですね。

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だからこそ、色白小柄で黒髪ストレートの純朴そうな女の子を総勢13名も揃えられるんでしょうね。ロケバスでの移動中は、本当に修学旅行のようなキャピキャピした現場なのではないでしょうか?

ちなみに第1作は14名、第2作は12名の女の子がジャケットから見て取れます。

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さらに、この年に1度きりのシリーズ以外でも、似たような設定と構図・デザインのジャケットがありました。

2004年に発表された『森の中の妖精たち。真夏の林間学校。』と、『銭湯に迷い込んだ白と黒のつるつる天使たち。』の2本です。

これまた、実に素晴らしい! 実に美しいんですよ~。ご覧ください。

2014 森の中の妖精たち。真夏の林間学校。

2014銭湯に迷い込んだ白と黒のつるつる天使たち。

第一級の広告写真に匹敵、いや、すでに凌駕しています。

全紙サイズのポスターを個人的にプリントして、渋谷駅ホームに張り出したい!」 僕のそんな気持ちにウソはありません。

なぜに僕は、この一様な構図のビジュアルに引き寄せられるのか?

それは、僕がまだAVやポルノ映画というものを観たことが無い、SEXの知識すら無い小学生の時分に《キミもイカす西洋名画の切手をコレクションしよう!》などと書かれた古典絵画図案の切手の通販広告を「週刊少年マガジン」の誌上で観たことに起因します。その広告には数点の西洋裸体画図案の切手があり、この『愛くるしい修学旅行生たち。』と似た構図と状況が描かれていたのです。

その1つが19世紀フランスの巨匠画家、ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングルさんによる『トルコ風呂』1862 という絵です。

トルコ

十数名の全裸女性が浴場でみごとなカラダをいっさい隠さずにくつろいでいるという、鑑賞者はどこに目をやっていいのか判らない大傑作アートです。

このあけすけな、レディース・オンリー感と、アングルさんのもう一つの代表作『泉』1856 の、

泉

ロリロリで、お肌ぴっちぴちのツルンツルン感とが、あの『愛くるしい修学旅行生たち。』のジャケット内でみごとに融合しているではないか!と僕は感じたのです。

また、『泉』の少女の周りには緑が配置され、足下左右には花と水面があしらわれていますが、これも『愛くるしい修学旅行生たち。』のディティールと合致しています。

ちなみに『泉』のモデルになった女性は、16歳そこそこのメイドさんだったと伝えられています。なんと、ミニマムさんに出演しているモデルさんたちよりも幼かったんですね。

例に挙げたアングルさんの2つの絵画よりも、『愛くるしい修学旅行生たち。』のジャケが明らかに優れているなあと僕が思うところは、湯浴みする十数名の女の子の顔の向きや視線が、一切こちら側を観ていない点です。

このことによって、ジャケットの鑑賞者は、草陰に隠れた出刃亀、あるいは透明人間になりきれるのです。

そして、一人ひとりの容姿やボディの発育具合を、安全領域からネチっこく品定め出来るんですね。この品定めタイムは、通常のAVジャケットで要する時間の数倍になるのではないでしょうか?

ひとつの画像を時間をかけてじっくりと眺めて理解を深めるという美術館などでの絵画鑑賞と同じ効果の誘導を、ミニマムさんは西洋絵画の名作と同じ構図やコンセプトを採用することで、小さい画面のAVジャケットにもたらしていると思うのです。

もう1点、過去作ではありますが、「これも西洋古典美術とおなじだなあ」と思わせたのが、2014年の作品『本日、自慢の娘を交換します。 愛理と成実』のジャケです。

2014 本日、自慢の娘を交換します。 愛理と成実

バストをあらわにして横並びの構図に収まる2人のモデル。これを見た瞬間、僕が想起したのが、『ガブリエル・デストレとその妹』1594? という、これまた有名な古典絵画。

ガブリエル

今度は、2名ともこちらを凝視しています。乳首をアラワにしながらも、怯まずにこちらを見つめる2人の視線や表情から、こちらからは入り込めないような同性愛的な関係性を思わせる、そんなところも2つの作品は似ていますね。

以上のミニマム作品は、調べてみると、すべて「ピエロ田」監督さんの作品でした。AV演出と美術表現、両方の才能に恵まれた稀なお方と僕は推察しました。この路線をさらに充実発展させ、西洋ヌード絵画切手で性が芽生えた僕の胸をアツくたぎらさせていただきたい!と強く念じずにはおれません。

ほうとうひろし◎エロメディア活動歴28年のエディトリアル・デザイナー。
雑誌版オリジナルの『デラべっぴん』には、同誌創刊2年後の1988年ころから参画。
同誌名物となったエロ紙工作企画「オナマイド」を10年以上にわたって連載した。
「オナマイド」の連載を再構成した単行本は計4冊出版されたが、すべて絶版。
その企画の成り立ちや、当時の『デラべっぴん』編集部の事情に関しては、有野陽一氏の取
材によるインタビュー集『エロの「デザインの現場」』(アスペクト・刊)に詳しい。