蒼井 最初はどういうものがバラエティなのか分かっていなかったから、自分たちで作り上げていったの。飲んでいる時に話したことも、これがネタになるのかって、のちのち分かってきたし。例えば彼氏がいるとか飲みの席で話しても、テレビで言うのは絶対にアウトじゃん。でも、撮影現場では「言えよ！」って、後ろから言われるから、「これ言っていいの？」って戸惑った。それで、本番では「彼氏とは」って言っちゃうの。もちろん放送では「ピー」って入っているけどね(笑)。でも、そういうことを上手にネタとして言えれば誰も傷つかずに面白くなるんだなって思った。
川上 そう、めっちゃ傷つけた。恵比寿マスカッツはネタのぶつけ合いじゃないですか。あれはウケたらいいんでしょうね。
蒼井 それはメンバーの仲がいいからできると思っているの。ネタを言ったところで仲が悪くなるようなことはないじゃない。
古川 私たちの世代はみんながいい子ちゃんいい子ちゃんしてたし、うわべの付き合いを主流にしていたから、お酒の席で言ったことを放送でネタにすると、「なに言ってるの！」ってなってしまうことがあって、いまだに解決していないんです(笑)。
川上 私も放送で当時の彼氏の名前を言われた時に「おい！ マジでやめろ！」って叫んで、私が本当に怖い人になっちゃったんです(笑)。その時はシーンとして現場が止まっちゃったんです。
古川 ああ、あの人のことか(笑)。
川上 そうそう、当時付き合っていた人。そりゃ男もいますよ(笑)。
蒼井 私は観ていてめちゃくちゃ楽しかったけどね(笑)。
川上 え～～！
蒼井 彼氏がいるいないの話だと、絶対にいると思ってるじゃん。でも、実際にそんなことは公言しないし、いないことが前提なのに、それを言ってしまうなんてめっちゃ面白いじゃんって。それに対して言われた方がめちゃくちゃ怒っている様子も面白いの。
川上 当事者はめちゃくちゃテンパっていますよ。
蒼井 それが面白いんだよね。
川上 メーカー契約のことと、お嫁に行けなくなるってことを気にしていた(笑)。
古川 あなたは恋愛が重いのもキャラだったから。
川上 そうそう。相手にプレッシャーを与えるのがよくないんだと思う。重さを表現してしまってはよくないんですよね。ははは(笑)。これメモっとこう。
――そうやってバラエティー番組で鍛えられたことがAVや演技で役立ったことはありますか？
蒼井 私は恵比寿マスカッツでかわいいキャラではなかったから、「かわいい」って言われることに抵抗するようになってしまった。だから、グラビア撮影をしている時にカメラマンから「いいねえ！ セクシーだね！」って言われると、「バカにしているのか！」って思っていたんです(笑)。そういう思考が分からなくなることが恵比寿マスカッツに出ているとありました。かわいいを武器にしていなかったので、かわいい顔を作るのが恥ずかしかった。だから、かわいい顔や、セクシーなポーズを取ったりする仕事が逆に苦痛だったかもしれないです(笑)。
川上 でも、そらさんのお芝居はステキじゃないですか。
蒼井 芝居は別の人になれるから割り切れるの。でも、グラビアは私自身でしょ。それでカメラマンに「かわいい！」って言われても、「絶対に嘘だろ！」ってなっていました。
川上 私もありました。「かわいいわけがないだろう」って。あはは（大爆笑）。
蒼井 「みんな本当にそう思っているの！？」って(笑)。
川上 そこまで思っていましたよね。でも、この2年間で恵比寿マスカッツに対する考え方も変わりました。ピリピリしていた自分がなくなったと思っているんです。「みんなとハッピーでいたい、幸せを共有したい」って本当になったんです。
蒼井 そう見えていたよ。
川上 卒業していったメンバーが例えば結婚したらめっちゃ嬉しいし、結婚式には絶対行きたい。でも、また番組のひな壇に並んだらどうなるか分かりません(笑)。引退したら時間もできると思うので、みんなとご飯に行って信頼関係を作りたいと思います(笑)。いままではご飯に行く気になれなかったんです。自分のことでいっぱいいっぱいだったんだと思います。恵比寿マスカッツ話はこれくらいにして、人生グラフに戻ると、こっちゃんは「結婚する！！」、「子どもほしい！！」って青字で書いていて、「絶対にするぞ～！！」って意思を感じるね。
古川 そこは結婚してお子様がいる大先輩の話に入りましょう！
＞＞対談中編は明日公開＜＜
