とある繁華街で拾った泥酔ギャル。物影に連れ込んでヤッてしまうつもりが…ウソのようなホントの話。
人間、生きていれば理解不能な出来事に出くわすことも珍しくない。
それが自分にとってオイシイ思いならラッキーだが、逆に痛い一傷になることも多々ある。では、3カ月前に出会ったあの女は、どっちだったか。
あの晩、地元の居酒屋を出たオレは、そぼ降る雨の中、人気のない繁華街を彷徨い歩いていた。
4年も暮らした女が部屋を出て行ったのは2週間前。自分ではフッ切ったつもりだったが、どうにも家に帰る気になれなかった。
通りの半ばまでさしかかったところで、酔いつぶれた若い女を見つけた。こんな夜中に無防備な。そう考えた瞬間むくむくと欲望がせり上がってきた。
「……ヤッちゃうか」
あれだけ正体を失ってたら抵抗もできんだろう。オレは正常な感覚を無くしていた。
「警察だけど、ダメだよ。こんなとこで寝てちゃ。ちょっと一緒に来てもらえるかな」
「すいませ~ん」
疑いもなく付いてきた女をビルのモノ陰に誘い込み、いきなり唇を奪う。思ったとおりだった。
最初に軽く抵抗したきり、あとはなすがまま。レイプという言葉すら忘れるほどの簡単さだ。ズボンを直していると、突然、女が大声を張り上げた。
「こんなことしてタダですむと思ってないでしょうね!お金、お金ちょうだい!」
さっきまで自分から感じてたくせに、どうして急に怒り出すんだ?
ていうか、レイプされて金かよ。どんな頭の構造してんだ、この女。
いや、待て待て。確かテレビの法律番組で、レイプをしても、相手が金を受け取った時点で合意になるって言ってたよな。
「……わかった。いま手持ちがないから、下ろしてくるわ」
「……」
「そんな怖い顔すんなって。約束は守るからさ」
近くのコンビニで金を引き出し、すぐに舞い戻る。
「これ、少ないけど」
1万円を渡した瞬間、女は予想もしない行動に出た。
「本当に戻ってきてくれるなんて…。うれしい!」
壁際に俺を押し付け、ズボンのチャックを下げ、ディープキスをしてきたのだ。
ど、どうした!?
「私のこともイカせて!」
「ちょ、ちょっと待てって」
彼女を落ち着かせてるうち、会社の上司から連絡が。トラブルがあったらしい。
「ごめん急な仕事が入っちゃってさ。すぐ戻ってくるから携帯番号教えといてよ」
名残惜しそうな彼女を残し、オレはタクシーに乗り込んだ。話は以上だ。
果たしてこの体験、オイシイのか否か。あれから3ヶ月、オレは未だに彼女に連絡できずにいる。
(記事引用元=裏モノJAPAN)