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「実はボンドカーには知られざる秘密の仕掛けがあった!?」“奇想漫画家”駕籠真太郎の名画“エロ”斬り…第2回『007』

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エログロテスクSF…猟奇的な作風でヨーロッパでも評価・支持されている“奇想”漫画化・駕籠真太郎氏。

映画好きでも知られる氏がいろいろな映画をエロ目線で斬ってみたらこうなった…

第1回『リング

ボンドカーにあった知られざる秘密の仕掛け♡

 

007

『007』

今回は『007スペクター』公開中ということで007ネタにしたわけだが、実はダニエル・クレイグ版、にピアース・ブロスナン版、ティモシー・ダルトン版はほとんど見てなかったりする。
自分がリアルタイムで007に接していたのはロジャー・ムーア版であり、テレビでちょくちょく放映していた『黄金銃を持つ男』『私を愛したスパイ』『ムーンレイカー』といった荒唐無稽の極みに達したあたりがド直球なのだ。

変装もろくにせず自ら名乗りさえするというおよそスパイらしからぬジェームズ・ボンド、数々の秘密兵器、世界征服や改変をたくらむ分かりやすすぎる悪の組織等々、第一作『ドクター・ノオ』を筆頭に007シリーズというのはリアルとは対極の様式美の世界

要は究極にレトロな世界観なわけだが、90年代に入りネットが普及したり携帯電話やパソコンが一般化して以降、潜水艦に変形するボンドカーや4つのパーツを組み合わせて完成する黄金銃などといった即物的なガジェットよりも「情報」のほうが価値が高くなり、「情報」を制する者が優位に立てる時代となってしまった。

もちろん情報戦こそが重要というのは大昔の戦争からそうなのだろうが、携帯、パソコンの普及で情報の優位さが庶民感覚で実感できてしまったということが問題なのだ 。
そうなると、レトロで様式美な世界観の007の世界は非常にバランスの悪いものに見えてくる。

時代は明らかに進歩しているのに、相も変らぬレトロ感。

『サザエさん』において、明らかに時代は現代なのにいまだに黒電話を使っている違和感それに近い。
『オースティンパワーズ』シリーズのようにパロディにする、『キングスマン』のようにギャグすれすれにまで過剰にする、あるいは『ちびまる子ちゃん』のように時代はあくまで昔に留めておく・・・。これならまだ見れるものになるだろうか。

 
(画・文/駕籠真太郎)
◉PROFILE
駕籠真太郎(かご・しんたろう)
1969年~東京都出身
人間という存在を弄り倒す人体改造や人体破壊をネタに狂気的な世界を描いている。
公式HP『印度で乱数』
ツイッター (@shintarokago)
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