―― 最近まで一般の会社で働いていたんですか?
石田 そうです。
―― そこからセクシー女優のオファーはどういう流れですか?
石田 知人からの紹介です。
―― いきなりセクシー女優の誘いを受けて、驚きませんでしたか?
石田 何事も受け入れる態勢ができているので、あまり驚きませんでした(笑)。セクシー女優の存在自体は知っていましたが、自分がその世界に興味がなかったので、「私が?」という驚きはありましたけど。
―― 誘った人は知人だから、もちろん「石田佳蓮」ということを知っていてオファーをしたんですよね?
石田 そうです。でも、「元アイドルの石田佳蓮でデビューしないか」とは言われなくて、「セクシー女優になることに興味はある?」って感じで言われたんです。今回はセクシー女優ですけど、やるべきことがいま来たのかという感じでしたね。お話をいただいたまま行動するだけでは、自分の意思が感じられないので、常に自分なりの目標を設定し、その目標を達成するために行動する生き方を続けています。
―― なるほど。
石田 自分の人生で深く刻まれているのがアイドルだったんです。そのアイドルは「清楚」であるべきだと考えていたんですよ。「清楚」イコール「セックスは子どを作るためにする行為」という意味で捉えていたんです。でも、それはもしかしたら、私の思い込みで、違う価値観を持ってもいいんじゃないかと思ったんです。
―一 違う価値観とは何ですか?
石田 今回、オファーをいただき、性について考えていろいろとネット検索をしていたら、女性は子どもを産む時に痛い思いをする代わりに、すごく感じる身体を神様からもらっているという説を見て、「え!」って衝撃を受けました。これまでの私の考えは間違っていたかもしれないと思い、感じることは罪じゃないんだと知り、感じる身体になりたくなりました。そのためには、とことん追求できるセクシー女優で性の解放をしてみたくなったんです。
―― 性の解放ですか!? かなり深い話になってきましたよ。
石田 幼少期から恥ずかしがり屋だったので、性に関することはプライベートでも話したことがなく、考えもしなかったんです。でも、そこを逆に見せることで、新たな感覚が得られるんじゃないかと思い、人生が大きく変わる時が来たんじゃないかと感じたんです。アイドルとして活動していた時は自分の本音よりも、自分がどう見られるかを強く意識し、周りの方からどう評価されるかを強く意識していたので、表面的な自分が染み付いていたんです。例えば笑顔も自然なものではなく、決まった笑顔をしていたことが多かったんです。いま自分のテーマとしては殻を破りたい思いが強く、最も大切にしていることが「正直な自分を生きること」なので、今回のデビューを決意しました。
―― オファーから2年間もデビューするかどうか考えたそうですね。
石田 確かに2年という時間が長いと言われれば長いのかもしれません。私自身、セクシ一女優のお仕事が、必ずしも全員が喜ぶお仕事ではないと思っていて、できる限り周りの方々に配慮しようとしました。その結果、まずは全ての知り合いの方との連絡先を絶ちました。その上で連絡先を断った後に、自分がどんな気持ちになるのかを体験してみたかったんです。また、初めてお会いする方とエッチをすることができるかどうかも考えたんです。
―― 過去を断ち切りましたか・・・。
石田 お仕事になったら、どんな気持ちであろうと必ずやり切るということを決めていたので、本当にできるのかなって考える時間が必要でした。それほど覚悟が必要なお仕事だという感覚がありました。
―― 連絡を絶った知り合いというのは芸能関係者ですか?
石田 いえ、全員です。
―― でも、親しい友人からは石田さんに連絡したいですよね?
石田 そう思っていただけるのは、私としても非常に嬉しいですけど、例えば1人だけ連絡先を残しておくと、その人は私のために周りに嘘をつかなければならないような負担をかけてしまうこともあるのかなと思ったんです。私がセクシー女優になることで、誰かに重荷を背負わせたくなかったので、全員との連絡をきっぱりと絶つことが最善だと思いました。
―― そこまでの覚悟でデビューしたんですね。そうなると裸の世界への戸惑いはありませんでしたか?
石田 水着姿は経験がありますが、全く布がなく隠すものがないというのは、こんなに恥ずかしいものかと思いました(笑)。
―― セクシー女優になると発表した時、「石田佳蓮」を知っていたファンの反応はどうでしたか?
石田 どうなんですかね? セクシー女優のお仕事をするとなっても、未だに「応援するよ」と言ってくれる方がいるのは、本当に嬉しいことと思っています。SNSの反応も嬉しいですけど、イベントなどでファン様の顔を見て話した時に、いろいろと実感することになると思います。