男性から「性的な目で見られること」に強い憧れを感じていました。
性的な目で見られることがトラウマとなったという話はよく聞くけど、私はまったく逆。
男に触れられることを小さな頃から妄想し、中学生くらいになったらきっと触ってもらえると信じていたけど、触れられるどころか男女関わらず近寄る人も居ませんでした。
汚い臭い近寄るなといじめられ、居場所すらなかった…。
そんな私がはじめて男に触れられたのは、高一の春。
満員電車に揺られていた時、そっと制服のスカートに手が伸びてきました。
その指先は、パンツの中にまで入り、陰部を撫ではじめ、クリトリスを小刻みにいやらしく触られました。
全身が快感に包まれ私のアソコからはヌルヌルとしたモノが流れ、濡れていやらしい音が静かに響く…
そう、ようやく夢が叶ったのは電車の痴漢です。
痴漢にすら愛情のようなモノを感じる…
世間的には「頭のおかしい女」ということになると思いますが、それほどに人の愛情に飢えていたのです。
高1の途中で人間関係に苦しみ学校は退学しましたが、満員電車で痴漢に出逢うことが、唯一の楽しみでした。
痴漢は犯罪です。
ですが、このようなカタチでしか喜びを感じることができない、寂しい少女時代でした。
今回訪れたのは香川県高松市城東町ソープ街。
城東町の入り岸壁沿いに進むと「萬民快楽」などと書かれた「東濱恵比寿神社」がありました。
明治時代から「八重垣遊郭」として栄え、戦時中に遊廓は空襲で焼失しますが戦後は赤線地帯となり
現在もソープ街として色街の歴史が続く場所です。
三方を海に囲まれ半島状に突き出た特異な地形となっていて、
まるで隔離されたようなソープ街に衝撃を受けました。
夜にはどこか懐かしさを感じるネオン看板が灯っていました。
対岸から見た景色は美しく今もその光景が目に焼き付いています。
孤独な少女時代に形成された、歪な思考は今も変わらず私の中に生き続けているけど、過去の想いを写真の中にそっと落とし込むことで、救われているのかもしれません。