『紗倉まな 性処理玩具Mペット輪姦撮影会』(SODクリエイト)
まるで無菌室のように真っ白で、清潔感漂う空間に立つ美少女・紗倉まなちゃん。
腰ミノのようにフリンジが付いたポップでキュートなパンツを着せられているのに、なぜだか浮かない表情なのはナゼ?
雑誌版『デラべっぴん』の伝説企画“オナマイド”を生み出した名デザイナー・ほうとう氏が選ぶAV秀逸パッケージ♡
… ワッ! フリンジかと思った物体は、なんと15本のパステルカラーなコンドームだッ! しかもその先端には、クサくてバッチいザーメンの白濁した溜まりが充填されておるではないかッ!
ファッショナブルかとおもった画面が一瞬にしてザーメン臭くなるという、不意討ち的などんでん返し!
コレは、け、けしからん!
イヤ、す、素晴らしい!
こんなPOPかつ陵辱的な表現は初めて観ました! 《POPかつ陵辱的》という表現は、かつて僕が携わっていた雑誌『デラべっぴん』の重要テーマでもありました。 デラの編集スタッフたちは、それをトコトン追求するあまり、企画やグラビアが果たしてエロいのかギャグなのかの境目が解らなくなってもいきました。 …というか、そういうクレイジーな表現ほど、いっそう性的興奮を感じるようになっていった気がします。 有り体に言えば、風変わりなエロを追求するあまりに、スタッフの《変態化》も進行していったのです。 このジャケットには、往時のデラっぽさを彷彿とさせる《POPかつ陵辱的》=良い意味での《バカっぽさ》が、じつに洗練されたカタチで展開されており、そっけない文字バランスや配色もふくめて、僕はエロカッコイイとおもいます。
内容説明の役目があるジャケット裏面では、まなちゃんはキモヲタたちから10Pを強要されているナマナマしい写真が散りばめられており、これもいかにも直裁的で脳髄を性感マッサージしてくれますが、屈折したぼくの性的指向には、やはり表面の奇天烈な衣装をイヤイヤ着せられたまなちゃんの憂鬱な表情をした写真一点のほうが、オカズ指数が高いのです。
すばらしく興奮できる、清濁合わせ含ませたアイデアも斬新な、かっこいいジャケットデザインです!
ほうとうひろし◎エロメディア活動歴28年、伝説のエディトリアル・デザイナー。 雑誌版オリジナルの『デラべっぴん』には、同誌創刊2年後の1988年ころから参画。 同誌名物となったエロ紙工作企画「オナマイド」を10年以上にわたって連載した。 「オナマイド」の連載を再構成した単行本は計4冊出版されたが、すべて絶版。 その企画の成り立ちや、当時の『デラべっぴん』編集部の事情に関しては、有野陽一氏の取 材によるインタビュー集『エロの「デザインの現場」』(アスペクト・刊)に詳しい。