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世間を忍ぶ淫行だった売春がいつしか→援交→そしてウリはイケてる女子の定番に…【松本雷太のニッポン風俗史講座 第9回「シロウトたちの時代へ」】

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ケータイからリアルへ
顔が見える出会い喫茶

女のコブースをのぞき込む男性客。顔が見れる方がお互い安心

 

出会いの場はカフェよりスマホ… 出会い系アプリが続々と

◯メディアの波に乗り素人風俗が台頭

 風俗研究家の多々野平助氏が当時を振り返る。

「86年から日本経済はバブル景気に沸き上がった、まさに浮き世の時代。そんな時代を謳歌するには、多くのおカネが必要だったんです。同じ頃始まった『伝言ダイヤル』が、次第に出会い系ツールとして利用され始め、89年には『ダイヤルQ2』の『ツーショットダイヤル』で、自宅がテレクラになりました。素人風俗は、世相と新しいメディアをうまく利用して広まります」

 91年、バブルが崩壊する頃には、テレクラではすでに援交市場が確立されるまでになり、それを重く見た各自治体は、いわゆる淫行条令を制定し始めた。

 そして96年、ケータイ版出会い系サイトが登場するや、援交が大ブームになった。それまで援交とは無縁だった女性にまで拡大したが、その逆効果で「ウリ=カッコいい」というイメージが払拭される結果となった。

出会い部屋では、おしゃべりだけで済まずに、そこから性的サービスにまで発展してしまうことも

 2000年代に入ると、それまで店舗型出会い系といえばテレクラの独壇場だったが、そこに急増したのが「出会い喫茶」や「出会い部屋」などのリアル出会い系だ。顔が見れないテレクラやネットの出会い系とは違い、店内でお互いに顔を見てアプローチや交渉ができる点に安心感が広がったのだ。 「確かに安心感はありますが、プラス、面白味もあるんです」

 出会い系で過去200人の女性と出会ったというA氏はこう話す。

「出会い部屋は、ほぼ風俗店なんですよ。素人と言っても、店にいる女性はお小遣い目当てに集まって来たり、店が募集している場合もあります。それに、部屋は本来、おしゃべりだけなんですけど、声を殺して手コキやフェラ、時には本番までしちゃいますからね(笑)。特に、人妻系を謳う出会い部屋は、本番風俗と化してますよ」

 それと関連があるかは不明だが、昨年、最大手の出会い部屋チェーンが閉店してしまった。A氏は続ける。

「リアル出会い系は40代以上の男性が多いですが、若い人に流行ってるのは、アプリを利用した出会い系です。有名なコミュニケーションアプリだったりゲームアプリでの出会いを、援交に利用しちゃうんです。それと、これから流行そうなのは、婚活、恋活アプリです。こちらは『インターネット異性紹介事業』の届け出をしている分、エロ色やサクラは少ないですけど、やっぱり安心感ありますね(笑)」

 素人風俗嬢や客も、結局のところ、求めているのは“安心感”のようだ。冒頭の元援デリ嬢曰く、

「完全自由出勤ていうのが良かったけど、給料の証明がないからアパートも借りられないし、だれも守ってくれない。デリなら寮があるし…」

 同じ身体を張って働くなら、安心して働ける風俗店を選ぶのが一番と思うのはお節介なのだろうか…。

(記事引用元=ズバ王

 

 記事執筆◯松本雷太:フリーライター歴16年。イメクラ好き、ちょんの間好きの店舗型指向だが、当然、最近はデリヘル主流に。3年ほど前に比べると本番嬢は激減したと感じる五十路ライター。共著『死ぬまでに行きたい! 首都圏裏風俗編』が近著。

 

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