注目を浴びるために 過激化するレイヤー達
本誌発売と重なる8月10~12日にかけて、東京・ビッグサイトにてオタク文化における最大のイベント『コミックマーケット』、通称コミケが開催される。世界最大の同人誌即売会であるコミケの会場には多くの同人誌サークルが集い、一般の本屋では買えない作品を売り買いする。
だが、コミケがオタクの一大イベントといわれる理由はそれだけではない。アニメやゲームのキャラクターに扮した「コスプレイヤー」が華を添え、さらに彼女らを撮影する「カメラ小僧」、通称カメコたちでイベントの熱気は最高潮に達するのである。
かつては一部マニアだけのものであったこうしたイベントも、年を追うごとにその裾野を広げつつある昨今。参加者が増えたためか、より目立とうとしてコスプレ衣装の露出も過激化する傾向にあるようだ。
実際に取材してみても、いまやハミ乳・半ケツは当たり前といった状態。しかし、グラビアタレントでもない彼女たちを何がそこまでさせるのだろうか。胸の谷間をあらわにし、ヘソや太股をチラつかせることの意味をどう考えているのだろうか。
残念ながら取材時にはコミケ開催前なのだが、コスプレ撮影会イベントは定期的に開催されているという。オタク文化の裏の顔を徹底捜査することと相成った。
素人コスプレイヤーと交渉成立♥ラブホて個人撮影会に挑むと…
実際にコスプレ撮影会の実情を知るために参加してみることにした。今回の開催場所である都内の某公園へ行くと、そこには大きな機材を抱えたにわかカメラマンたちが待ち構えていた。むくつけきオタクどもの熱気が蒸れた体臭となって、記者は気勢を削がれる。
やがて記者たちの前にモデルの女のコたちが現れる。コスプレイヤーとしてはそれなりに名前の知られたコもいるようだが、残念ながら門外漢の記者は存じ上げない。しかし、ここ数年ですっかりメジャーになったコスプレ。さすがにルックスも底上げされているようで、ちょっとしたアイドル並みにカワイイ。
ともあれ、他のオタクカメラマンと小競り合いをしながら撮影を終えた記者。疲れ果ててしまい、喫煙所で一服していると、撮影会を終えた女のコを囲んで、握手会やツーショット撮影が行なわれている。どういうシステムなのか分からず、とりあえず眺めていると「すいません。火を貸してもらえますか」と声を掛けてきた者がいた。
先ほどまでモデルを務めていたうちの一人・Rちゃん(仮名)だ。コスプレ歴5年で現在24歳。コスプレを始めたきっかけは、友人に誘われたことだという。「人気のあるコは本当にアイドルみたいなもんですからね。中には本当にアイドル活動と並行しているコもいて、そのファンがついてきてるんですよ」
Rちゃんはあくまで趣味の一環としてコスプレを楽しんでいるだけだという。「やってみるとすごく楽しくて、いつの間にか友人より私の方がハマってたんです」コスプレをやって、どの辺りに一番楽しさを感じているのか。