キャバ嬢を連れ出したが…
世の若い女性たちの下半身事情を探っていた編集部。こんな情報をキャッチした。
「先日、行きつけの店で、お気に入りの女子大生キャバ嬢と念願のアフターに成功しました。勢いでホテルに誘ってみたら、あっさりOKしてくれたんです。ところが彼女はどこかへ電話したかと思うと、60分1万8000円で本番NGなんて言うんです。どうやら女子大生がデリヘルのような派遣サークルをやってるようでした。」(30代・会社員)
数年前、兵庫県で18歳未満の女子高生を働かせていたデリヘル店経営者ら3人が逮捕される事件があったが、この3人の中に関西大学の男子学生が含まれていたことが注目され、大々的な報道がなされた。容疑者らは元はキャバクラなどにコンパニオンを派遣する仕事をしていたが、不景気のためサイドビジネスとしてデリヘル店を始めたという。女のコはすべて路上スカウトで集めたということだ。
また、巷には風俗店アルバイトの募集広告が氾濫している。インターネットを覗けば「高収入アルバイト」をうたう求人サイトがあふれ、コンビニに行けば求人情報誌が気軽に手に取れるようになっている。
そこへきて今回のタレコミである。実際に女子大生が運営するデリヘルサークルなど本当に存在するのだろうか。まずは情報をくれた依頼人に詳しい話を聞くことに。件のキャバ嬢が通うという大学を教えてもらい、現地へ調査に向かうことにしたのである。
10人の女のコを取り揃えて…
教授の証言によって、S女子大の中で怪しい動きを取っている女子大生が存在することは判明した。こうなれば、あとはもう依頼人が通って、女のコとのアフターに成功したという噂のキャバクラに直接乗り込むしかないだろう。
店を訪れると特に変哲もない、普通のキャバクラといった風だ。まずは普通の客のふりをして、例のキャバ嬢を本指名。ふたりになったところで探りを入れるが、どうも話をはぐらかされてしまう。そりゃあ「お客さんに聞いたんだけど、キミって店外でデリヘル紛いのことやってんの?」と聞いて答えてくれるはずがない。 記者は、なだめ、すかし、泣き落としと波状攻撃をを仕掛けるも彼女は動じない。このままでは調査も行き詰ってしまう。 ところが、半ばヤケになった記者が指名を繰り返し、高額のフルーツ盛りを注文すると、美味しい常連客になると思ったのか、あっさりと彼女は口を割ったのだ。 「サークルのリーダーがS女子大のコなんだ。いまいるメンバーは10人くらいじゃないかな? 取り分がいいからやりたがるコは多いけど、面接に受からないとメンバーにはなれないんだよ」
彼女の現金な性格のおかげで重要な証言を得ることに成功したが、やはりここでもS女子大の名前が出てきたのだ。つくづく学生ルートの情報の正確さに驚いた次第である。いよいよ本丸に近づいた。
「最初は風俗で働くことに抵抗あったけど、仕事だって割り切ってるし、お金のためだと思えば平気だよ」
不景気な世の中だ。ごく普通の女のコまでが、お金欲しさに風俗店でバイトする時代なのだろう。客である男性側からすれば、女のコが増えることで、風俗嬢の平均レベルが上がるというのはありがたいものだが、やはりちょっと寒々しいものを感じる。 結局、その晩はキャバクラのラストまで居残った記者。しかしこの不況の折、編集部でも飲み代は経費として落ちないだろう。
しかしその分、キャバ嬢はアフターにも付き合ってくれたうえ、なんとリーダーに電話して話が聞けるよう手配してくれたのだ。捜査員の一足先に冬を迎えた懐も報われたというものである。ちなみにキャバクラの飲み代とは別に、もちろん彼女にもアフターのお金と、プレイ代を支払っている。記者の預金残高は限界寸前だ!