企画色の強い作品は女優で見てもらいたいわけではなく、企画先行で見てもらいたい
とある作品をきっかけにお気に入りの女優ができたとしよう。
他の作品も気になりその子の名前で検索。
FANZAはいいサイトだ。AVのことならなんでもヒットする。
でもそこで立ちはだかるのが、女優名のない作品。
SNSでもこの不便さを指摘する声はけっこうあるのよね。
女優さんありきで作品を見たい人には、むしろ疑問にすら思うかもしれない。
だって検索に引っかからないってことで、結果的にその女優の出演作を取りこぼしてしまう。
それって売る側にとっても損なはず。
もちろんメーカーもそういう声があるのは十分知っている。
では、なぜあえて女優の名前を出さないのか。
いろいろ考えられる理由はあるが、一番は企画作品だからってことが大きいのだろう。
今でこそ女優は全員プロダクションに所属し、それぞれに女優名があったりするのだが、昔の企画女優はフリーが基本でふだんは他に仕事を持っているような人が主流だった。
単体女優とは違い、ほぼ素人といってよかったわけだ。
撮影のその日に街でナンパし、AVに出演させるなんてことも普通にやっていた。
また素人ハメ撮り撮影だけでなく、フェチ系の痴女作品も、監督がスキルのありそうな風俗嬢の噂を聞きつけ、直接交渉して出演させたなんてこともあった。
痴女スキルを持っている単体女優なんてほとんどいなかったからね。
だから企画色の強い作品は女優で見てもらいたいわけではなく、企画先行で見てもらいたい。
そういった成り立ちもあるんだろうと思う。
女優の名前を出すことで余計な先入観を持たれたくない。
そこには企画メーカーとしてのプライドがあるのかもしれない。
もっともその方が売れるというデータがあるんだろう。
いちおうメーカーも企業なんでね。
データも取っていれば、その上での損得計算は当然している。
そしてそれはアダルトVRにも引き継がれているみたいで、
たとえば「僕の部屋はいつの間にかワケあり家出少女たちの溜り場に!Hは決して嫌がらないし何回、中に出しても文句言わないし喋らないので当然、無許可でAV化」というやたら長いタイトルのシリーズ。
5時間以上の長尺で作品によっては10人近い女優さんが出ていたりする。
表紙を見ると女優名の表記はなく、写真は女性に黒い目線が入っている。
家出少女ということだが全員、学校の制服を着ている。
制服はセーラー服ではなく長袖ブレザー。
全員バラバラで同じ制服はない。
もともとは2Dのシリーズ作だったのだが、VRで第一弾が出されてたちまたヒット。
2D作品よりも売れていそう。
VRとの相性がよかったってことなんだろう。
昨年の春、シリーズは一度終了したはずなのだが、今年、またあらたにリリースを開始した。
【VR】 ボクの部屋はいつの間にかワケあり家出少女たちの溜まり場!Hは決して嫌がらないし何度、中に出しても文句言わない。何があったのか…理由は…再起動ver 床特化もあるしやや天井特化の覆いかぶさり騎乗位もある!少し会話もしてくれるし笑顔も時折見せてくれる少女編
「皆さま本当にすみません。恥ずかしながら帰ってきてしまいました」
そんなこんなで再始動。
やはり待っていたファンいたようだ。すぐにランク入り。
今回女優は6人。
男の部屋に学校から帰ってくる家出少女たち。
VR男の設定は参考書で数学の勉強をしたりしているので同年代か?
昼間からいるわけだから浪人生かもしれない。
1人目の女の子がスクール鞄で部屋に帰ってくるところから始まり、黙って目の前のマットレスに座る。
すると男の方が手招きをする。
近づく家出少女。
密着してすぐにキス。すぐさまエッチに移行。
下手な説明は一切無し。
そうやってエッチし始めたところに別の女の子が帰ってくる。
そのまま素通りしてマットレスに座り、スマホなどを弄ったりする。
こちらはそういう女の子たちを横目に見つつセックスを続ける。
とまあ、こんな感じで次々と家出少女達が帰宅してくる。
そしてとっかえひっかえ花びら回転のように複数のコと即エッチすることになる。
チャプターは7つ。
#1・1人目とセックス中に2人目が帰ってくる。途中から3P突入。最後に2人目とエッチ。
#2・人目のエッチの続き。1人目と交代。3人目が帰宅して自慰。4P。最後1人目と本番。
#3・女の子が3人、川の字で寝ているところを3人目、2人目、1人目の順でセックスする。
#4・4人目が帰宅即エッチ。2人目も加わり3P騎乗位。3人目がエッチ中に5人目が帰宅。
#5・1人目2人目3人目と4P。3人退室。6人目登場して4人目5人目で4P。川の字寝での本番。
#6・5人目とセックス。5人目が加わり3P。4人目退室。5人目と再びセックス。
#7・レズキス。6人目と本番。5人目が割り込みセックス。5人目退室。6人目とセックス。
前作までの違いで言うと、一番変わったのが外野にいる回りの女の子の反応。
たとえば今までは家出少女たちが部屋に複数人いても、おしゃべりもせず互いに好き勝手なことをして部屋でくつろいでいた。
他の子が主人公の男とセックスをしていても、スマホを弄ったり、マンガ読んだり、お菓子を食べたりして、セックスしているこちら側に関心を示すことはない。
別の子が学校(?)から帰ってきて、まさにセックスの真っ最中でも、黙ってその横を通り過ぎ、部屋の片隅に居場所を見つけて腰をおちつけるだけ。
映像としては、無表情、無関心、無交流の女の子たちが視界の隅にあって時折無造作にパンチラを見せたくれたりする。
そこを背景に目の前の女の子とエッチしまくるのが前作までの流れだった。
ところが今回は外野女子たちが、こちらをチラ見するどころか、じっと見つめてくることがある。
明らかに秋波を送ってくる女子もいるのだ。
5人目のコ(宮崎リン)にいたっては帰ってきて、わざわざ男のカラダを跨いでいったりする。
3Pのセックスも前の子が中出しまでしたんだから、私も中に出してほしいという雰囲気を出してくる。ちょっとした嫉妬のようなものすら感じる。
特に一番最初に登場する女の子(天馬ゆい)と3番目(沙月恵奈)がその微妙な感情をうまく出していた。どちらも演技がうまいのでいつもと違った情緒が流れる。
3番目のコが退室する直前に中出しSEXをするのだが、最後は抱きつきながら
「私はここしかないかもしれない。ずっとここにいてもいい…」
なんてこっちを見つめながら言ってきたりする。
このシリーズ、こんな心情を吐露したりする作品だったっけ?
収録時間も7時間弱と長いがどこを見てもダレてない。発射回数もやたら多い。
コスパとしては大変お買い得。
自分はどちらかというと前作までの無表情・抑えめ反応の方が好きだったが、作品としてはこちらの方がわかりやすいかな。
アングルも映像も演技も標準以上で、意外とVR入門編としてよい作品なのでは?
【映像画質◎ キス位置◎ 目線位置◎ チンポジ○ 体の大きさ◎】
ふだんはフリーのアダルト映像編集&技術スタッフ。時々、月刊FANZAでAVレビューを書いている。VRは月10本ぐらい購入。使用デバイスはOculus Quest2。ゲーミングチェアで横になりながらにVRやサブスク動画を視聴。ときどきVRのプラネタリウムに籠もる。