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冬の吉原「おかあさんお仕事がんばってね」と手を振るあどけない子ども達…男のアソコではなくカメラを握りしめ風俗街を歩き続ける元風俗嬢〜紅子の色街探訪記vol.13〜1990年代吉原のお正月

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1990年代半ばのお正月、吉原格安ソープランドの待機室には幼い子ども達が走り回っていました。
正月から出勤すると初めて見る女性が数人、その傍らには3歳〜5歳くらいの小さな子ども達。

普段そのお店で働いている女の子は、どちらかというとOL風な娘が多かったように思いますが、子連れの女性たちは、金色に近い茶髪に露出度の高い衣装。
普段は別の店で働き、正月で子どもを預ける場所がないから期間限定で働きに来てるのか、それとも、別の水商売をしているのか?


結局理由を聞くことはできなかったけど、まだ若かった私はその光景を目にした時、吉原という場所の現実を突きつけられたような気持ちになり、生きることの厳しさと例えようのないような不安に襲われました。

母親たちにお客が付くと、幼い子ども達の面倒は待機中の女の子たちが見る。
一緒に折り紙やお絵かきをしたりと、まるでソープの待機室が託児所のようになっていました。


おかあさんお仕事がんばってねと手を振るあどけない子ども達。
母親たちはどんな気持ちでいたのでしょうか。

今回は正月の光景を思い出しながら冬の吉原を歩きました。
柳が寂しさをそそります。
女の子がボーイさんに連れられ歩く姿もありました。
そんな姿を見ると過去の自分と重なります。


あれから25年以上の月日がながれました。
待機室で走りまわっていた子ども達も30歳近くになっているはずです。
どのような人生を送っているのか…幸せな人生を歩んでいることを願います。


紅子10代で売春婦となり吉原、川崎堀之内、歌舞伎町、など関東各地の風俗街を13年以上転々。現在は色街写真家として、風俗街、赤線、遊郭跡地などを訪れ、日本の性文化を記録する。過去の風俗体験を語る『紅子の色街探訪記YouTubeで配信中
外には廃材が放置され、現代から置き去りにされたような場所。…男のアソコではなくカメラを握りしめ風俗街を歩き続ける元風俗嬢〜紅子の色街探訪記vol.12〜松山市「土橋料亭街」青線跡地
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