「OP PICTURES+フェス2018」一押し作品『恋の豚』の舞台挨拶
8月25日から3週間にわたって開催されたR15ピンク映画の祭典「OP PICTURES+フェス2018」もいよいよ大詰め! 上映された全18作品どれも評判がよく、連日、満員の観客を集めました。
この「OP PICTURES+フェス2018」をおさらいすると、ひとつの作品をR18+とR15+の2バージョンで制作。濡れ場をコンパクトにし、ドラマ部分をより充実させたR15+をOP PICTURES+シリーズとして一般劇場で公開する特別企画。ピンク映画の殿堂・上野オークラ劇場を飛び出し、テアトル新宿で8月25日~9月14日まで開催されたR15ピンク映画の祭典です。
今回は千秋楽前の9月13日に上映された『恋の豚』の舞台挨拶をレポートします! この作品は「OP PICTURES+フェス2018」のオープニングで上映され、今回を含め計4回も上映。フェスイチオシの作品であることが伺えます。その期待通り、今回の上映ではチケットが完売! テアトル新宿を満席にしました!
舞台挨拶には作品プロデューサーの久保獅子氏、監督の城定秀夫監督、そして作品で主人公とは対照的なスレンダー美人妻を演じた並木塔子さんが登壇。
登場とともに久保獅子プロデューサーから「何と! 今日満員です!」と嬉しい報告が。観客もこれには驚き拍手喝采。
並木塔子さんは「国民の人妻ということで活躍をさせていただいております。今回、初めて城定監督の作品に出させてもらってピンク映画も初出演でした。スクリーンで見て感動しました」と挨拶。
その後、城定監督がこのシナリオを選んだ流れや、主演の百合華さんや三苫うみさんを選んだ理由など興味深い話が語られました。
また、並木塔子さんは当初、スケジュールが詰まっていたにもかかわらず所属事務所社長から「並木さんが好きな監督ですよ」と言われ出演をOKしたとコメント。
作品全体を見た感想は「元々、城定監督の作品は見ていました。その中に自分がいるのが不思議な感じ。演技初心者ということもあって自分と役が半々くらいの感じで、自分では見ていて違和感があった。私がそれを受け止めるのは時間がかかるのかなあと思いました。『あ、私出ている!』みたいな感じで恥ずかしいです」と謙虚なコメントを。しかし、見ている側は全く違和感はなく、見事に人妻役を演じてくれました。
並木塔子さんはAVデビュー前に城定監督のVシネを見て演技を勉強したとのことで、城定監督がエロ映像の原点ともコメント。今後もピンク映画出演の期待が膨らみます。
そして、観客から映画好きな並木塔子さんに原体験となった映画は何か質問されるとミュージカル映画の『ヘアスプレー』、『嫌われ松子の一生』、園子温監督の『紀子の食卓』などを挙げてくれました。
最後は「満席ありがとうございます。この映画で私を知ってくださった方もいると思います。すごく、すごくいい映画がたくさんあるので共有したいなと思うのと、エッチな演技をしているのでいっぱいAVを見て欲しいなと思っております。ありがとうございます」と並木塔子さんが締めの挨拶をしてくれました。
一般の映画でも満席になることは初日以外なかなかないご時世。3週間の間、4回上映されたピンク映画で満席になるということは、来年の「OP PICTURES+フェス」、また普段上映されているピンク映画の明るい未来が見えたのではないでしょうか!
今年も連日、盛況で様々な話題を振りまいてくれた「OP PICTURES+フェス2018」、早くも来年のフェス開催が待ち遠しいです。
そして、ピンク映画は日常で上映されています! この日常の繰り返しこそが非日常のフェスへと繋がっていますので、ぜひ、映画館に足を運んでピンク映画を楽しんでください!
また、来年もテアトル新宿でピンク映画の祭典が行われることを期待します!
(写真・取材 神楽坂 文人)