OP PICTURES+フェス2024『告知事項アリ』舞台挨拶レポート!
毎年好評を博しているR15版ピンク映画の祭典『OP PICTURES+フェス2024』が、11月29日から東京・テアトル新宿で連日開催中!
このフェスでは、ピンク映画をより多くの人に観てもらえるよう、従来のR18+作品とは異なるR15+バージョンを製作。エロティックな世界観はそのままに、老若男女問わず楽しめる多彩な作品をお届けします。
今回は開催6日目、12月4日に上映された山内大輔監督&脚本、八木奈々さん主演『告知事項アリ』の舞台挨拶をレポートします!
「不動産会社に勤める紫乃(八木奈々)は、既婚の同僚・奥村(安藤ヒロキオ)との不倫関係に溺れていた。ある日、奥村は長年借り手のつかない事故物件を密会の場に使おうと提案。その物件は都市伝説で“最恐事故物件”と語られる場所だった。一方、怪談動画配信で人気を博すカップルの真波(西野絵美)は、その噂を確かめるべく身分を偽り不動産会社に潜入。だが彼らの運命は、過去に起きた情痴事件と交錯し、想像を超えた惨劇に巻き込まれていく…」というスプラッター怪談ピンク映画。各メディアで大活躍中の八木奈々さんが、ピンク映画初主演で挑む大胆演技にも注目です。
上映後の舞台挨拶には、主演の奈々さん、山内監督、怪談動画配信者・真波役の西野絵美さん、奥村の妻役の木下凛々子さん、奈々(紫乃)さんの母親役の満利江さん、そしてピンク映画には欠かせない森羅万象さんが登壇しました。
登壇者の自己紹介後、山内監督が撮影時の思い出を聞くと、絵美さんが「映像にも映っていましたが、オーブがたくさん飛んでいたのが忘れられません。初めての心霊体験でした」とコメント。
それに対し山内監督が「みんなには言わなかったけど、ヤバいところで撮影をしたんです」と冗談とも本気とも取れる発言をすると、「え? お払いに行っていなかった」と慌てる絵美さんと、「聞いてなかった」と恐怖におののく奈々さん。果たして真実はどうなのでしょう?
奈々さんは「今回、初主演を務めさせていただきました。その緊張もありましたが、ホラー作品をピンク映画で演じるというのは想像していなかったので、演じるうえで難しさを感じました。怖がらないよう平静を装いつつ挑みましたが、移動中に車内でバラバラ死体の頭部の小道具を見つけて怖かったです」と振り返りました。
山内監督は「堂々とした主演を務めてくれて素晴らしかったです」と奈々さんの演技を絶賛。
また、R15版には少ししか出演していない凛々子さんも、R18版では活躍。「今回、初めておかしくなる役を演じました。新鮮な体験で、少し病みつきになりそうです」とコメントしました。
真波役を演じた絵美さんの演技について、山内監督が「非常に活き活きとしていた」と称賛すると、絵美さんは「ピンクのかつらとコスプレがとてもかわいくて、テンションが上がりました」とコメントしました。
さらに、同作品をきっかけに奈々さんは山内監督のVシネマや新作映画にも出演。映画での芝居の感想を聞かれると「お芝居はすごく好きです。本を読むのも好きなので、台本をいただいた時点で物語を楽しんでいます。ただ、紫乃役は感情を言葉で説明せず、表情や行動で表現する必要があり、そこが難しかったです。その都度、監督さんが引き出しをくださるので、なんとか頑張れたのかなと思っています」と語りました。
なお、冒頭の「ヤバいところで撮影をした」という監督の発言が気になったのか、撮影後にはお払いに行ったとのことです。
さらに、次回の山内監督作品に出演するならどのような役を演じたいかという質問に対し、絵美さんは「私が人を殺す役をやってみたいです(笑)」とコメントしました。具体的な内容はネタバレになるため詳細は書けませんが、今作を見れば、その意図が理解できます。
一方で奈々さんは「少し狂気じみた、奇行に走るような役を演じてみたいです」と語りました。同作を含め、ピンク映画に2作出演している奈々さんですが、いずれの役も彼女自身の性格とは180度異なるキャラクターを演じています。その挑戦的な姿勢から、今後のさらなる成長が大いに期待されます。
最後に、奈々さんは「ピンク映画初主演で、舞台挨拶自体も緊張しましたが、多くの方に集まっていただけて嬉しいです。この作品はまだまだ上映がありますので、ぜひ周りの方にオススメしてください」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくりました。
R15版は今夏に上映されたR18版『異常性欲の夜 うごめく肉唇』とは異なるラストが用意されており、山内監督の情熱が伝わる作品となっています。
上映後、奈々さんのXには、同作の英字ポスターを手にした写真が投稿され、「告知事項アリ 海外進出 coming soon…」との文字が! 奈々さんが国際的スターになる日が近いかもしれませんので、今後の、動向を見守りましょう。
『OP PICTURES+フェス2024』は12月12日まで開催。舞台挨拶も予定されているので、ぜひ最終日までR15版ピンク映画を楽しみましょう!
(写真・取材 神楽坂文人)