
中山ふみか「月で逢いましょうvol.153」ライブレポート!
圧倒的な歌唱力とパワフルな声量で、聴く者を一瞬にして引き込む中山ふみかちゃんが、9月3日、東京・三軒茶屋グレープフルーツムーンに登場。「月で逢いましょうvol.153~オリジナル曲お披露目SP~」と題した、特別なワンマンライブを開催しました。
今回のライブは、これまでカバー曲を中心に歌声を届けてきたふみかちゃんにとって、待望の初オリジナル楽曲お披露目のステージ。今年2月から5月にかけて実施されたクラウドファンディングによって4曲のオリジナル楽曲が完成。その記念すべき楽曲たちが、いよいよファンの前で初披露されました。


この日のステージは、完成した4曲を軸に構成された、まさに「オリジナル曲お披露目SP」。これまでの活動で培ってきた歌唱力に、彼女自身のために生まれた楽曲が加わることで、どんな新しい姿を見せてくれるのか。開演前から、会場には大きな期待が満ちていました。
今回のステージを支えたのは、楽曲の作曲・編曲を手がけた湯澤真人さん(ギター)と砂塚恵さん(キーボード&コーラス)によるコンビ。オリジナル楽曲の音源を余すところなく再現する、こだわりのサウンドで、この特別な夜を彩りました。
この日は単なる「新曲のお披露目」ではありませんでした。これまで歌ってきた時間、その間に出会った人たち、支えてくれた人たち、そして一緒に歩いてきたファン。そのすべてがひとつにつながるような、ふみかちゃんにとって大切なライブとなりました。
ファンの大声援に迎えられ、ふみかちゃんがステージに登場。まずは深呼吸をして、『サ・ヨ・ナ・ラ Summer Holiday』(S.E.M)から快調にスタート。その声量と歌唱力は、1曲目からいきなりスパーク。圧倒的な歌声で会場の空気を一気に引き込みます。

続いて『さよならアンドロメダ』(渋谷凛・森久保乃々・大和亜季)を、毅然とした立ち姿で披露。力強さと繊細さを併せ持った歌声で、観客を魅了していきます。
挨拶をはさみ、いよいよオリジナル楽曲のお披露目へ。これまでオリジナル楽曲がなかったことが不思議に思えるほど、ふみかちゃんの歌声と楽曲は見事にマッチしています。
ファンもスタンディングで声援を送り、『FanTastic Anthem』(中山ふみか)を披露。ハードなロックサウンドが特徴的な、ふみかちゃんのイメージにもピッタリの1曲です。曲後は「かっこいい!」という声援が会場のあちらこちらから飛び交い、客席の熱気も一気に高まります。
ファンが待ち望んでいた「中山ふみかのオリジナル曲」。その歌声を、今まさに目の前で聴いている。そんな喜びが、会場全体から伝わってきます。
続く『独言』(中山ふみか)は、ひずんだギターのサウンドと、踊るようなベース&キーボードが印象的な楽曲。意味深な歌詞も相まって、これまでのふみかちゃんのさまざまなパフォーマンスを詰め込んだような、実に彼女らしい1曲に仕上がっています。
そして『Against the Silence』(中山ふみか)では、幻想的なサウンドに乗せ、これまでとはまた違った表情を見せます。力強く歌い上げるだけではなく、静けさの中にある繊細な感情まで歌声に乗せ、ふみかちゃんの新境地を切り開く1曲となりました。

ここでMCへ。「これ、しゃべったら泣いちゃいそう。周年でもないのに」と話すふみかちゃん。今回のオリジナル楽曲の制作にあたっては、これまで支えてくれたファンや事務所関係者、音楽関係者への感謝など、さまざまな思いを楽曲に込めることを指標にしたと明かします。
続けて、「最初は、こんなにたくさんの人がいる場所でもなかったし、(コロナ禍で)ご時世的なこともあったし、まだまだ歌のキャリアも浅かったし、(コロナ禍でファンが)声を出すことすらできないような環境で、少ない人数から始まりました。それが今日、こんなにたくさんの人が来てくれたんだなって思ったら、嬉しくなっちゃって、泣きたくないなと思ってたんですけど、泣いちゃったな」と、涙を流しながら、これまでのライブを振り返ります。
その言葉に応えるように、客席からは大きな拍手が送られます。コロナ禍でのライブは声援を送ることすらできなかった環境で、少ない人数から始まった歌の活動。それが今では、目の前にたくさんのファンがいる。その光景を目にした瞬間、これまで積み重ねてきた時間が一気によみがえったのかもしれません。


さらに、ふみかちゃんは「これからもまだまだ、みんなと一緒に頑張っていきたい。そんな気持ちも込めて歌詞を書きました。今日は絶対泣きたくないと思って、いつも泣いちゃう曲はセトリから外してきたんですよ。なのに、こんなところで泣いてしまった(笑)。年々、涙もろくなっていくんですよね。でも、それだけ涙もろくなるくらい、思い出も増えたんだなって思ってます。みんなと一緒に歩いていける曲だと思っています。これ以上話すと、本当に泣いたまま歌えなくなりそうなので、ここからはちょっと気合いを入れて歌いたいと思います」と、これまで一緒に歩いてきたファンと担当マネージャーへの感謝を伝えます。
気合いを入れて『透明なムラサキ』(中山ふみか)へ。大粒の涙を流しながら、それでも歌うことを止めないふみかちゃん。その姿に、客席もじっと耳を傾けます。「I’m proud of you」という歌詞が印象的なこの楽曲には、本人いわく「頑張ってきたことが間違ってないよ」というメッセージが込められています。

これまでの自分へ。そして、これからの自分へ。そんな思いまで重ね合わせるように、一言一言を噛みしめるように歌い上げました。
涙を流しながら歌い切ると、一転。いつもの勢いと迫力を取り戻し、『Symphonic Brave』(Legenders)を熱唱。その迫力に押されるように、会場からは自然と手拍子が起こります。涙を流した直後とは思えないほどの力強いパフォーマンス。その振り幅こそが、中山ふみかという歌い手の大きな魅力です。
そして、いよいよラストスパート。「会場のみなさん、声出せますか? 配信のみなさんも、画面の向こうからこっちに届くくらい盛り上がれますか?」。そう煽ると、会場からは大きな声が返り、ライブはクライマックスへ突入します。『新世界から』(月詠み)、『プロミスザスター』(BiSH)を全力疾走するように歌い上げ、最後まで素晴らしい歌声を響かせます。
ここで一旦ステージを去りますが、すぐにファンからは「アンコール」と手拍子が沸き起こります。その声に応えるように、オリジナルデザインのTシャツに着替えたふみかちゃんが再びステージへ戻ってきました。

アンコールでは、再び『FanTastic Anthem』(中山ふみか)を披露。さらに、ファンの挙手によって選ばれた『透明なムラサキ』(中山ふみか)も歌い、見事に「オリジナル曲お披露目SP」を完走しました。
この夜、ステージ上で生まれたのは、4曲の新しいオリジナル楽曲だけではありません。歌うことを始めたばかりの頃には想像できなかったほど多くのファンに囲まれ、その人たちと一緒に、自分自身の歌を届けることができたという、新しい歴史が刻まれました。
初めてのオリジナル楽曲を手にしたふみかちゃん。これからどんな歌を届け、どんな景色をファンと一緒に見せてくれるのか。さらなるオリジナル楽曲の誕生にも、大いに期待したいところです。

次回は9月28日に行われるミルジェネ「Sweet Memories 2026」DAY1に登場。なんと自身のライブを披露するだけでなく、DAY1のオープニングも務めます。今回の「オリジナル曲お披露目SP」で新たな一歩を踏み出したふみかちゃんが、「Sweet Memories 2026」のステージでどんな幕を開けるのか! 新しい歌の物語は、まだ始まったばかりです!
(写真・取材 神楽坂文人)
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