「四十路だと思ってナンパしたら60歳だった!」
てなことも珍しくないほど、昨今の超熟女はフェロモンを失っていない。
「年齢を感じさせない秘訣はセックスすること」と言わんばかりの、現役超熟女の性欲事情に迫る!!
いくつになってもSEXがしたい
今、「高齢者風俗嬢」(洋泉社・刊)という本が話題だ。高齢者になってから風俗嬢として生きていく道を選んだ女性、高齢者AV女優として性を謳歌する女性などに取材を重ね、高齢化社会である日本のリアルな一面を一浮き彫りにしたルポルタージュだ。
ところで、読者諸兄は高齢女性と聞いてどんな姿を想像するだろうか。中には、しわくちゃ顔で背中の曲がったお婆ちゃんを想像する方もおられるだろう。
しかし……最近の「超熟女」、とくに都会で暮らす60歳以上の高齢女性の中には、以前とは比べ物にならないほど若々しい見た目を維持している女性が多い。
そう、彼女たちはまだ、女を捨てていないのだ。いくつになってもセックスの快感を忘れたくない……そんな超熟女たちの実態を、「高齢者風俗嬢」の著者、中山美里氏に聞いた!
史上最高齢?74歳のAV女優
「私が高齢者風俗嬢や超熟AV女優に興味をもったきっかけは、女優のKさん(インタビュー当時74歳)の話を聞いたことでした」
と語る中山氏。その女優は10歳年下の彼氏から「KさんがAVに出ているところを見てみたい」と言われてAV女優になった。
「亡き夫から相続した都心の一戸建てでひとり暮らし。年金もあれば、友だちや親族との関係も良好。非常に恵まれた老後を送っている女性が、性や恋愛にもどん欲で、70歳でAVデビューし、風俗も楽しんでいるのが衝撃的でした」
その超熟女優はなぜ、遅咲きで狂い咲くことになったのだろうか?
「元々、夫は性に淡白。義母とも同居していたため夫婦でセックスを楽しむことがなかったそうです。ところが未亡人になった後に彼氏ができて、そこでセックスの気持ちよさに目覚めてしまった、と言っていました」
風俗で女を取り戻した60代熟女
また「結婚までは処女を守る」ことが常識でもあった超熟女世代には経験人数がわずか1、2人という女性が少なくないが……。
「某店で働いていた60歳の風俗嬢は、20代前半でお見合い結婚した後、長く専業主婦をしていました。でも、50歳から“不良になっちゃった”そう。彼女は、『更年期がきたら女として終わり』『閉経したら老人』と思っていたんですが、その絶望とストレスからパチンコにハマってしまったんです」
ここからは、借金ができて家族に内緒で風俗勤め、というお決まりのコースだ。
「ところが風俗店のオーナーと不倫関係になっちゃうんです。借金を完済した後、風俗は辞めて、不倫恋愛を楽しんだそうです。彼女はそれで女を取り戻し、まだ自分は大丈夫だという自信もついたと言っていました。ダンナさんには、不倫も風俗もバレていないみたいですよ。10年以上セックスレスで、『私のことには興味ないので、風俗勤めどころか働いていることすら知らないと思いますよ』と笑いながら話していましたから」
子育てが一段落してヒマを持て余し、ふと「女としての私の人生は?」と疑問を持つのが50代以降なのだ。夫とは長年セックスレスで、いまさら男女の関係になるのも恥ずかしいし面倒くさい。そんな超熟女性たちが多くくすぶってのである。
《次ページに続く》