小1から自殺未遂を繰り返していた私は、いつしか裸になって働くことを夢見るようになっていました。小学生の頃は家に閉じこもり暗闇で女体の絵を描き続けていました。
初めて風俗店で裸体となったのは19歳の夏。
裸になれば、人に受け入れてもらえるのでは?
そんな愚かな夢は一瞬にして、儚く散っていきました。
「風俗で働くことは孤独との隣り合わせのような日々でしかなかった。」
「そんな孤独な過去を後悔したまま人生を終わらせたくない…。」
だから今私は風俗街を歩き続け記録しています。
今回訪れたのは日本が誇る最大のソープ街吉原。
私がこの街に初めて足を踏み入れたのは1994年。
美術学校在籍中、22歳の時でした。
10代後半からピンサロやヘルスを転々とし、行き着いた先がこの街。
格安素人専門店で知られるオレンジグループのひとつ、レタス倶楽部がはじめてのお店。
孤独であることに変わりはなかったけど、それまでのヘルスや他の風俗よりも居心地が良かったです。
ボーイさんは、何処にでもいる普通のサラリーマンのような人ばかり。
女の子もギャル系の子よりもOLさんのような子が多かったです。
私はようやく自分の居場所を見つけたような気持ちで吉原で体を売っていました。
バブルは崩壊していましたが、まだ接待ソープなども盛んにある時代。
通りを歩いている人も多く、それなりに賑わっていたと思います。
格安店だったので、夜遅くなるとベロベロに酔っ払ったお客さんも多く、なかなか勃たないので苦労しました…。
はじめてこの街に来てから28年の時が過ぎました。
現在でも吉原を歩くと走馬灯のように過去の思い出が蘇ってきます。