私を見て欲しいというのもありますけど、他のお姐さん方のクオリティ高い本物のストリップを見てください(笑)
── では気にしいのあやみさんが嫌がりそうな質問をしたいのですが、自分のステージを見て業界に入って来る子とか、未来の後輩達へ何かメッセージを……。
あやみ いやいやそれは怖い! なにも保証できない!頑張ってくださいとしか(笑)
あ、でも女性のお客様がとても増えてますよね。
── そうなんですよ。だからそういう女性のお客様の中から、あやみ旬果ちゃんのステージを見て自分も!なんて考える子がいても不思議じゃないですよ
あやみ うわ~~、え~~なんか、え~~……。私はずっと後輩気質なんで、そういう立場に向いていないんですけど……なんだろ?
自分が何も出来ていないので偉そうなことは言えないですけど、見に来てくださるお客様からしたら、推しの笑顔が見たいはずなんですよ。元気を貰いたいとか、そのためにお金を払ってくれてるんですよね。
その人達に向けて、ダンスや表情で色々と伝えられると思うんです。AVじゃないから直接会えるわけですし、その場に、目の前にいてくださるので。
だからこそ何も偽れないってところはありますけど、そういう環境にいると美意識が高まりますよ。
それとダンスは練習あるのみなので、諦めずに頑張ってください。私もダンスは苦手なので、移動中もプレイリストとか作って、ひたすら曲を頭に入れたりしてました。カウントで動くのが苦手なので、ただただ曲を覚えてそれに合わせて練習してます。
自分的なコツはダンスや楽曲を好きになることかな。そうすれば自然と振りも頭に入って来て身体が覚えると思うので。
逆に好きじゃないと続けられないし、諦めちゃいがちですからね。好きでやってる人と義務でやらされてる人じゃ違いますよね。
私は技術面ではフォローできないので、最終的にはハート次第っていう(笑)
── という事は、あやみさん的にストリップはやってみた結果好きだったんですね?
あやみ あ、好きでした! やっぱりライブとか音楽が好きなので。初めてストリップを見た時も、上原亜衣ちゃんのステージを見て、すごく綺麗で、エロいという目で見れなくて、光と音も素晴らしくて、周りに人がいるのも忘れて入り込んでしまいました。
誰に聞いても浅草ロック座はストリップ劇場の中でも一番だと言われますし、そういう舞台に立たせていただけるのは責任重大だなって思いますねえ。
── でもあやみさんの公演を見て、そう感じる女の子もいると思いますよ。
あやみ だったら嬉しいですよね!
まだ自分がそういう人前で踊る立場にいるのが不思議なんですけど(笑)
── 前回公演の取材で「最後まで笑って、後でひとりでコッソリ泣くのがあやみ旬果っぽい」と答えていましたけど、今回はどんなフィナーレを迎えたいと思ってますか?
あやみ いやあ、どうだろう。当日どうなるかはまだ実感がないかなあ。やり切った満足感があるのか、また寂しくて泣いちゃうのか。逆にハイテンションになっちって全然泣けないかもしれないし。
そうそう、前回は翌日まで引きずってました。楽日の打ち上げが終わって、家に帰って、ファンの方にいただいた差し入れやお手紙を読んだり、お姐さん達から頂いた寄せ書きを読んでみたりして、「ああもう終わっちゃったんだな」と泣いてました。それだけストリップが一生の思い出になったんですよ。
1~2日誰かと一緒にいたくらいではそうはなりませんけど、ストリップは練習期間を入れたら一ヶ月ずっと皆さんと一緒なので。それが楽日を過ぎたら翌日からもうずっと会えないとなると……。
そう考えたら今回どうなるか怖~い。恐ろしいですね。
── では最後にファンへ「ここを見ろ!」というメッセージをいただけますか。
あやみ え~~、そうですね、私を見て欲しいというのもありますけど、他のお姐さん方のクオリティ高い本物のストリップを見てください(笑)
前回も私目当てで来たけど他のお姐さんのファンになって、それからストリップ劇場に通うようになったというひとがいらっしゃったんです。それも嬉しかったんですよ。
私のステージもついでにちょろっと見て欲しいです(笑)
── なんで最後の最後でネガティブになるんですか(笑)
あやみ だって嫌ですもん、上手なお姐さん達が最初に出て、最後が私って!
なんなら1番目に出て早めに終わらせたいです!
最後が下手なひとで終わるのってどうなのって(笑)
── いやいや大丈夫ですよ、そのためにあやみさんの景の後にフィナーレがあるんですから!
あやみ あっはっは!たしかに!(爆笑)
そこさえ頑張れば!
── いやあ、ネガティブなの面白いなあ。他に言い残したことはありませんか?
あやみ そうですねえ、また乗っちゃったので次があると思う方もいるかもしれませんけど、10周年で、20代最後で、今回が本当に最後にするので。前回以上に多くのひとに見ていただきたいですね。
金額が特別価格なのか9,000円もしますけど……
── そう、先日の神楽坂さんの記事でしきりにお金のことを気にしてたのが面白かったんですよ(笑)
あやみ だって大変な金額じゃないですか。
どうせまた「お前のせいで高くなった」とか言われるんですもん!
── そんな心ない声を相手にしないで!
あやみ いや気にしますよ。9,000円もするのかあ、マジかあって。
あ、でも私のファンクラブに入ってくだされば、無料会員でも1,000円引きで入れますので、ぜひそれを活用してください!
── めっちゃ宣伝くさいですけど、最後にそれを書いておきましょうか(笑)
あやみ お願いします!無料登録するだけで8,000円になるので。12月一杯まで劇場の入り口で提示してくれたら割引になりますから。
■あやみ旬果ファンクラブ(Fantia)
── ガチ引退目前のインタビューでこういう話を堂々としちゃうあやみ旬果の人間性が好きです!
あやみ え、どっちの意味ですか? お金の話はいやらしい?
だけど1,000円って大きいですよ、浅草でご飯食べられますし、色々できますよ。
でも、そういう金額に見合った公演にしたいと思います……、最後なのにファンクラブの勧誘で終わるっていう(笑)
公演レポート
インタビューの内容にある通り、ゲネの時点では不安と緊張が大きかった旬果ちゃん。彼女がどのようなショーを見せているのか気になり、初日から1週間ほど経ったところで観に行ってみました。
まずゲネの段階で懸念されていたのは以下の3点でした。
・表情が固い
・動きにしなやかさがなく、ドスンドスン動いてしまう
・フォーメーションで動く場面での交通事故
まず表情については、武藤つぐみさんの景では少女らしいパっ!とした笑顔で、自身の景では少し大人びた凛とした表情で、それぞれの役に合った良い表情を見せていました。ゲネの時点でのガチガチの顔とはまるで違うなと感じます。
また動きもかなり柔らかく、指先もキレイで、特に見違えたのが足の運びの軽やかさです。ゲネの時はお姐さん達の動きについて行くのに必死で、ドッスンドッスン動いてしまって振り付けの先生に注意を受けていたのですが、そんな状態だったのがウソのよう。公演が始まって以降も地道に練習を続けていたのだなと伝わって来ました。
そして最大の懸念材料だった群舞での動きですが、これもお姐さんやダンサーさん達の間を流れるようにすり抜け、迷ったり躓いたりすることもなく、実に自然に動けていました。
ベッドショーに関しては、持ち前の華やかさとエロさでゲネの段階で問題なくOKが出ていましたし、2019年の公演と比べると踊り子として格段の成長を見せていると思います。
見る立場からすると、これだけ成長したのに今月一杯で本当にお別れになってしまうのが残念でなりませんが、インタビューの旬果ちゃんの言葉を借りれば、こういう一期一会の寂しさもストリップならではなのでしょう。
彼女に直接会えるのは、おそらくこれが最後。皆さんもぜひぜひ年の最後に浅草ロック座のストリップをお楽しみください!
(協力:ロック座)
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