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「性と金」に埋もれていた昔の出来事を思い出させる…男のアソコではなくカメラを握りしめ風俗街を歩き続ける元風俗嬢〜紅子の色街探訪記vol.17〜富士吉田に残る赤線跡地「愛人」

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今回は1990年代の終わり、私が20代後半ごろの話です。
愛人募集」の広告を見て登録し、数人の男性と都内のホテルでセックスを繰り返した時期がありました。

まず、広告に書かれていた電話番号にかけると初老の男性が出て、登録に来るよう言われました。
事務所は銀座7丁目あたりの古い雑居ビルにあり、恐る恐る扉を開けると優しげな60代くらいの男性がお出迎え。


骨董品のような机の引き出しから資料を出し、その中には男性の写真とプロフィールがずらりと並びます。
医者や大手企業の経営者など…写真とともに趣味や好みの女性のタイプなどが書かれていました。
1回会うごとにお茶だけでも最低5,000円、ホテルまで行けば4万円以上の報酬を得ることができるといいます。
その日は自分の顔写真などを数枚撮ってもらい、プロフィールを書いて登録し帰宅。
写真と言っても初老の男性がコンパクトカメラで撮影しただけ。しかも登録料として1万円を支払いました。


半信半疑のまま数日待つと事務所から電話があり、新宿の某高級ホテルのラウンジで男性と会うことに。
普段は履かないヒールに少し丈の短いスカートでホテルまで出向くと、50代半ばの男性が現れました。
まずは日本料理のお店で食事、その後は上の階に部屋を取っているからと言われ、男性とともに向かいました。
部屋に入ると、服を脱がされ全身をやさしく愛撫されます…。
そんな事を繰り返し、1回あたり4万円〜5万円の報酬を受け取っていた時期がありました。

今回訪れたのは、山梨県富士吉田市。
大月線「月江寺駅を降りると昭和の残り香漂う街並みが広がっていました。
商店街を歩き川を越えた左手あたりが当時の歓楽街。
このエリアは、富士の演習場から来た進駐軍を受け入れる慰安所が設置された赤線地帯でした。
新世界通り」に入ると「愛人と書かれた妖しげなスナックの看板が現れます。
夜、あかりが灯ると一変して艶やかな表情を見せ、往時の姿を思わせます。

愛人」の看板を目にし、久々に「性と金に埋もれていた昔の出来事を思い出しました。


紅子10代で売春婦となり吉原、川崎堀之内、歌舞伎町、など関東各地の風俗街を13年以上転々。現在は色街写真家として、風俗街、赤線、遊郭跡地などを訪れ、日本の性文化を記録する。過去の風俗体験を語る『紅子の色街探訪記YouTubeで配信中
近くには寂しげなお地蔵さんがポツンと佇むホテル街…男のアソコではなくカメラを握りしめ風俗街を歩き続ける元風俗嬢〜紅子の色街探訪記vol.16〜東電OL殺人事件のあった「渋谷円山町」
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