さて3月のS1・マキシングの作品で16年のAV女優としての歴史に幕を下ろす吉沢明歩さん。ラストインタビュー前中後編の最後は、あらためてこれまでのAV女優としてのキャリアを振り返っていただきました。30歳を過ぎても愛らしいアイドルスマイルは不変。その中身はどんな気持ちだったのか…最後だから話せるアッキーの心の中!
?インタビュー前編&中編はコチラ
AVやってなかったら結婚してたかな?でもものすごく濃い時間を過ごせました
── あらためて吉沢さんにお聞きしたいんですが、この16年をふりかえってみて、ズバリ楽しかったですか?
吉沢 まちがいなく楽しかったです。
ものすごく濃い時間を過ごせたと思います、とくに20代は。もしAV女優をやってなかったとしても、いろんな経験してたと思うんですけど、女優を経験した今の人生のほうが、この先ずっと反映できるものは多いんじゃないかなと思いますね。
── もしAVやってなかったら、今ごろ何してたと思います?
吉沢 何してたかな……。結婚してたかな? ふつうに主婦じゃないですか?友達とか結婚してる子多いし。
── AV女優としての日々の中で、そういうこと考えたりしなかったですか?
吉沢 考えたりしましたよ。一般の子とのギャップがどんどん広がっていくし、その分わたしは経験できないドラマやバラエティやったり、楽しい仕事をさせてもらってたので、他に比べてどうこうとは思わなかったですけど、「やってなかったら専業主婦とかやってたかなあ~」とか日曜日洗濯物とか干しながら考えたりしましたね(笑)。
── OLとかにはない楽しさがあったでしょうしね。
吉沢 いつも同じことしてるわけじゃないので、そのぶん刺激になりますよね。日々の活力になるというか。
めっちゃ落ち込んじゃうような、「どうしてこれ出来なかったんだろう…」って現場があったとしても、別の日に別の現場行って楽しいことがあったら、そっちは忘れられるんですね。気持ちが常に前に進んでいけるんです。
もちろんつらいことも多かったですけど、それ以上に楽しいことの方がものすごく多かったと思います。
── この仕事やめたいと思ったこともありますか。
吉沢 2,3回ありました。すっごい忙しくなって、休みも何日かしかないってなっちゃうと、友達と遊ぶ時間もなくなって、たまの休みもエステ行ったり美容で潰れるとか、そんなことがざらにあったんですね。
それで「休みたいな」ってこぼしたら、「自分のことしか考えてないじゃん」って言われたことがあって、それが本当にキツくて……ここで辞めたほうがいいかな、って思って、社長に相談したこともありましたね。
── でも最終的には続けたわけですよね。
吉沢 そうですね。社長と話したのがグアムの写真集のロケの時だったんですけど、呼ばれて社長の部屋に言ったら真っ暗で、一瞬「どうしよう?何されるんだろう、わたし」って思ったんですけど(笑)、ベランダにいる社長から「星がきれいだから見てごらん」って言われて(笑)。
── まさかのロマンチック展開!
吉沢 そうそう(笑)。ほんとに星空がきれいで、それを見てたら自分の悩みなんてちっぽけだよな~って思えてきて。
── 北海道ロケの時にも似たような話出てきましたけど、吉沢さん大自然に弱いんですね(笑)。
吉沢 そうかもしれない(笑)。
すっかりほだされちゃって、よく考えたら仕事楽しいし、ちょっとプライベートで自分のこと言われたとしても、その人のために仕事してるわけじゃないし。
自分自身のために仕事してきて、もうちょっと頑張ったら何か見えるかもしれないのに、ここで投げ出して仕事やめることもないな!っと思うようになって。迷いがある時は大自然、おすすめです(笑)。
── 他に引退しようと思ったタイミングってありました?
吉沢 10周年の時とか、マスカッツも卒業の年だったし考えましたね。
ファンの人にも「そろそろ引退するんですか」とか言われる事多くなってきて。
聞かれるのがすごくイヤだったんですよ。
その先も期待してほしいから「ずっと応援してます」くらいのこと言ってほしいのに、「まだやるんですか」「いつまで脱ぐんですか」とか言われると、意地でも引退するとか言わないぞってその時は思いました(笑)。