── 八木さんはこの2年間、AV女優として誉められて自信になったことはありますか?
八木 もちろんあります。AV女優として成長していくために毎月の撮影ではその日の課題を一つ決めるようにしています。その成功体験がモチベーションとなったり、できなかったところは改善点を考えて次につなげるようにしています。
川上 八木ちゃんが一番やりたくないことかもしれないけど、やってほしいことがあるんだ(笑)。自分のキャパシティーを超えたことがない気がするの。もう自分が嫌で、どうしたらいいかのか分からない感情があふれ出すことをまだ経験したことがない気がする。そういう経験はいままであったかな?
八木 う~ん、そうですね。あるかって聞かれたらないのかもしれません。
川上 これ以上やったら限界を超えるよっていうことをこれからはやってほしいし、そっちに自分を寄せてほしい!
八木 はい。
川上 そこで自分の限界を超えきったら、自分を誉めてあげてほしい。そうしたら強くなるよ。まだまだ限界を超えていないから余裕ですよ。私が思う限り八木ちゃんは限界を一回も超えていません!
撮影は毎回、毎回しんどいだろうけど、自分をまだコントロールできている状態にあるから、コントロールできないところに行ってほしい。
八木 はい。それは八木奈々としてではなくてもいいんですよね?
川上 もちろんプライベートでもいい。計算やコントロールやバランスとか何も考えない時間を一瞬でも感じてほしい。
八木 はい。ありがとうございます。
川上 まだハイになっていない気がする。
八木 そうですよね。
── 八木さんは今日、川上さんに会って何か感じましたか?
八木 すごく緊張しました。長く女優として活動されている方にお話を聞いてもらえることなんてないですからね。いま話した悩みも1年後には変わっているかもしれないし、どうなっているのかは分からないですけど、いままで苦しいことを仕事でもプライベートでも言えることがなかったんです。
自分の気持ちや悩んでいることを言えずにきたから、今日、こうしてお話できたうえに川上さんは私の過去も未来も否定しないで回答をくださったので、「いままでの自分はダメだったな」っていうマイナスな気持ちになっていないのが不思議です。自分のことを素直に本当に話してこんなに明るい気持ちになれているのは初めてです。
川上 何一つ間違っていないよ。ステキだよ。
八木 本当に嬉しいです。
川上 麻痺力はとってもあるんだと思う。
八木 麻痺力?
川上 脳を麻痺させているからAVに出ることができるんだろうと思う。
八木 なるほど。
川上 でも、プライベートでは自分のコントロールを外したことがないはずだから、そこにチャレンジしていってほしい。
八木 はい。え~、川上さんがいなくなるの寂しいです。
川上 急に(笑)。私はずっと生きているから(笑)。
八木 この機会をいただけて話せてよかったです。
川上 こちらこそ、いろいろ話してくれてありがとう。
八木 本当にありがとうございます。応援しています。
川上 私も応援しているんだから(笑)。そうだ、「応援しています」の言葉が本心なら、今日はその一言だけでいいの! きれいな文章にまとめなくてもいいの。
八木 はい。ありがとうございます。
川上 もっと無邪気でいいと思うし、無邪気になればなるほど違う層のファンもついてきてくれると思うの。八木ちゃんの本心は無邪気なはずだから。
八木 はい! 今日は本当にありがとうございました。
■次回ゲストは生田みくちゃんを迎えての1時間50分にも及んだ対談を9月にお送りします! お楽しみに!