焦らなくていまを丁寧に生きてほしい、自分を大事にしてほしい
川上 その後、みくちゃんにトゲがあった時期があったからDMはしなかったの。
生田 宮村ななこと仲がよくて彼女は人間から出ているオーラが見えるんです。その彼女から最近「トゲがなくなった」って言われたんです。
川上 なくなったきっかけはなんだろう? 自分でも分かるかな?
生田 ちょっと余裕が出てきた感じがします。先のことを考えるようになったからかな。
川上 先のことを考えて、計画性が出たから余裕も出たのかな?
生田 そうかもしれないです。「柔らかくなったね」って言われました。
川上 へ~! 自分でもそれは感じるかな?
生田 確かにそうなってきたかもしれないです。
川上 それはいいことだね。
―― プライバシーにかかわることですから言える範囲でいいので、二人でどういうことをDMでやりとりしていたんですか?
生田 私が看護師免許を持っているんですけど、AV女優が向いていないからその仕事と半々でやっていった方がいいのか、AV女優だけでやっていくのかを相談したんです。
川上 AVの仕事をやりながら一般の仕事をするとなるとすごく足かせになるから、とにかく自分でブレないでやっていれば、何歳になってもその仕事にはなれるので、焦らなくていまを丁寧に生きてほしい、自分を大事にしてほしいって言ったの。
今日、この対談があるから当時のやり取りを見て、あらためて世間に腹が立ってしまったんです(笑)。
―― どういう意味で腹が立ちましたか?
川上 そういう資格を持っているAV女優が、AVの仕事をしていることがバレてクビになった話をすごく聞くなあってことを思い出したんです。人権侵害だしクビになる理由が分からないじゃないですか。
生田 職業差別ですよね。
川上 それはあってはならないことだから。でも、もし、その看護師の仕事をしている時にAV女優をやっていることがバレてクビになるんじゃないかという悩みが出てきたら、すごく苦しいけど貫いて頑張ってほしいと思ったの。
貫くことやブレないことはすごく苦しいけど、一人だけで闘っているわけじゃなくて、第二のステージでいろんなことをやりたいAV女優さんがいっぱいいるはずだから。
それに両立もできると思う。私は元々、AV女優という肩書に対してすごく偏見を抱いていたの。だから、「あれをやりたいけど、私はAV女優だからな」っていうことがあったし、そういう考えで日和っていた自分も必要ではあったの。でも、その考えが邪魔をしていることが分かったの。