川上 ばらしますけど今回の座談会が何故この3人かというと、こっちゃんとはそういう関係性が続いていて、ずっと私とは話しずらいだろうなと思っていたから、そらさんが入ってくれたらもしかしたらお互いいろいろ話せるのかなと思ったの(笑)。
古川 めっちゃ、ばらすやん(笑)。そらさんのことを利用したの？(笑)
川上 そらさんは優しいじゃないですか(笑)。だから「今回は3人で」とお願いをしたんです。
蒼井 そうだったんだ！ じゃあ、2人はプライベートでもすごく仲がよくていつも一緒っていう感じじゃなかったんだ？
川上 はい、だからすごく罪悪感がありました。
古川 恵比寿マスカッツの後半では仲良くなっていたんですけど、みぃななが副キャップの時はちょっと気を遣っていましたし、一番ピリピリしていた時もどうしようかと思っていたんです。その時にかみしおちゃんがいたから、いい感じに話せるようになったんです。
川上 かみしおがいなかったらご飯にも行っていないから。
古川 それに酔っぱらって連絡もしてこないし、あはは（大爆笑）。
川上 覚えているなあ。こっちゃんが「私の誕生日をスケジュールに入れておいて」って言ってくれたことが嬉しかったんです。
古川 覚えてない！ みぃななに会うのは私が恵比寿マスカッツを卒業してから、「LADY MADONN拡大版ライブ」が年1回になったでしょ。去年のパフォーマンスを袖から観ているんですけど、「もはやピリピリしてない」って思いましたから。
川上 よかった(笑)。
古川 ピリピリしていなくてトゲがなくなっていて、その時に青いドレスの裾を持って走り回って歌ってたでしょ。あの状況が似合う女性はみぃななしかいないなって思った。
川上 私ちゃんと人間になった(笑)。
古川 恵比寿マスカッツ時代のMC問題については本当に気がかりだったので、今回の座談会で当時のことが聞けてよかったです。
川上 申し訳ないことをしたなって、私も気がかりでした。
――お互い積年の思いを打ち明けられてよかったですね。蒼井さんの世代はAV女優の人気も存在もすごかった頃じゃないですか。意識したライバルや友人の女優さんはいるんですか？
蒼井 私も恵比寿マスカッツ時代の最初の2年間はピリピリしていて、誰にも負けたくないし、後ろに下がるのもイヤだし、絶対に自分が一番と思っていました。でも、Rioちゃんの存在がめちゃくちゃ大きすぎたんです。
川上 Rioさんのなにが大きいんですか？
蒼井 超かわいくて、超面白いの。周りから「お前はRioと比べるな」と言われていたけど、「Rioに勝ちたい！」ってすごく思っていた。
川上 比べちゃいますよね。
――AVデビュー当時、意識する女優さんはいませんでしたか？
蒼井 当時は女優自体少なかったんです。
――当時、高樹マリアちゃん、吉沢明歩ちゃんを筆頭にものすごいメンバーがAV界にはいましたよね？
蒼井 高樹マリアちゃんに関しては嫉妬していたかも。当時、「大型新人！」と謳ってデビューする子たちは全部チェックして、「絶対に負けない！」って思っていました(笑)。
川上＆古川 やるやる！(笑)
蒼井 だから、いま2人の話を聞いていて、「私たちの時代と一緒なんだな」って思っていました(笑)。
川上 一緒ですよ。
蒼井 当時は新人をチェックしていたし、絶対に負けないと思っていたし、恵比寿マスカッツに入ってもその思いは消えていなかったです。恵比寿マスカッツは会ったこともない子たちだけど、名前は知っているし、「自分は負けない！」と思っている子たちが一堂に会するわけじゃないですか。
それで、「私の方が経験値がある」とか、「バラエティをやってきたし」とか、そういう気持ちで初日の撮影に向かって行ったんですけど、終わったら頭を殴られたようにショックを受けて、「もうなにもできなかった。私もう無理だ」って思ったんです。「もう切らないでください」って思うくらい心配したのが恵比寿マスカッツの初日だった。
川上 うわ～。
蒼井 その中でもRioちゃんはめちゃくちゃかわいいし、めちゃくちゃ面白いから、「この子はなんだよ！」ってなりました。
川上 表に出ている時、そらさんは悩んでいる葛藤を見せない強さがあるじゃないですか。
蒼井 本当？ でも、実際はめちゃくちゃピリピリしていて、「私が一番！」って思われたかった。一番最初のライブは私がMCを任されて全部やっていたんだけど、2回目、3回目になると、MCが他の子に回ってきて、「私はMCをやれないんだ」って。
川上 MC問題はつらいですよね。
蒼井 あるよね～。
