【二宮ひかり「月で逢いましょうvol.68」ライブレポート!】
ミルキーポップジェネレーション(以下、ミルジェネ)が送る「月で逢いましょう」ライブが行われて約1年8か月経ちますが、記念すべき初回に出演したのが二宮ひかりちゃんでした。あれから回を重ねること68回!
4月3日、東京・三軒茶屋にあるライブハウスで行われた「月で逢いましょうvol.68」にひかりちゃんが帰ってきました。同ライブには3回目の出演となります。
かわいいセーラー服姿で登場したひかりちゃんは、ステージ上からファンに気さくに手を振り笑顔を見せます。
1曲目は『歌よ』(Belle)を切ない表情で歌いスタート、続けて『心のそばに』(Belle)を情感たっぷりと歌いあげます。
MCでは一転明るく、「私は3回目になります。出させていただけて嬉しいです」と挨拶し、「病んでいる時に今回の9曲を選んだんです。人生について考えていました。最初の2曲は中高生の私なの。みんなのことを癒してあげる、アイドルみたいな私なの(笑)。ここからは流れを見てもらえれば分かるけど、これまでの人生で思ってきたことが書かれている歌詞の曲を選んできたんです。音楽に目覚めたのも学生時代ということで制服を自分で買いました。精神的に成熟していく姿を見てください」と今回の選曲やライブコンセプトを説明し、意気込みを見せてくれました。
3曲目は「初めてのミルジェネライブで歌った曲」という『魂のルフラン』(中川翔子)を熱唱。
前回は歌詞が飛んだのでリベンジの意味があるそうですが、今回は見事に歌ってくれました。
曲後はバンドメンバーの平方元さん(ピアノ&コーラス)と福田正人さん(ギター)を紹介。
「次回は3人で制服姿に」と福田さんがジョークを飛ばします。
そして、ここからは「にのひーワールド全開で行きたい」と欅坂46の楽曲を中心に構成し、『エキセントリック』(欅坂46)、『黒い羊』(欅坂46)を連続で披露。
凛とした表情で歌いファンを惹きつけました。
曲が終わると、「今日のライブの選曲で分かったけど、暗い歌の方が合っている」と言うひかりちゃん。いつもの明るいイメージとのギャップが、楽曲のよさをより一層引き立てているのかもしれません。
続けて、「ここからは自分を許してあげたい時に聴く曲です。歌詞に注目して聴いてください」と言い、『贖罪』(傘村トータ fect.VOCALOIDs)を懸命に歌います。
この時、バックには歌詞が投影される演出もあり、ステージを盛り上げます。
7曲目は『FIND THE WAY』(中島美嘉)を甘美な声で聴かせてくれると、「やっと緊張しないで歌えるようになってきた」と言いリラックスした雰囲気を見せ、「1回あれやろうよ。『ハナミズキ』」とお約束のムーブを平方さんにリクエスト。
これは2回目のワンマンライブ終了後、『ハナミズキ』の悲し気なイントロを平方さんが弾きはじめると、ひかりちゃんではなく平方さんが歌いはじめるというお約束の流れ。
これが出るとひかりちゃんの調子が上がってきた証拠なのです。
このお約束の流れを終えると、「すっきりした」と笑顔を見せたひかりちゃん。8曲目は「ヒーローが子どもに向けて歌っている歌詞だけど、私が病んでいる時に聴いたから、未来の自分が過去の自分に対して歌っていると思った」と『ポラリス』(BLUE ENCOUNT)を迫力ある歌声で聴かせてくれました。
最後は「(ライブ終了が)早くない? 走りすぎたかな?」と言いながら、走るポーズを見せるお茶目なひかりちゃんですが、『角を曲がる』(欅坂46)を切々と訴えるように歌詞を嚙みしめ歌ってくれました。
その姿にファンはもちろん、これからファンになる人も心を鷲摑みにされたことでしょう。
この楽曲終了とともに、配信も切れる緊張感ある演出で終了。ライブ終了後、会場では「大切なものを思い出させてくれる」と平方さんがひかりちゃんを絶賛しました。
ひかりちゃんの明るく面白いキャラクターは変わりませんが、アーティストとしては1回目、2回目のワンマンライブと全く異なりシリアスな選曲が多く、エンターテインメントからアートへと昇華した感がありました。
見て美しい、話して面白い、聴いて泣かせる。
この三本の矢を携えたひかりちゃんは人間味とともに、アーティストとしても輝きが増しました。
「月で逢いましょう」ライブの第1回目出演者として、今後も100回目、200回目と記念ライブに出てほしいものです!