中山ふみか6th Anniversary Specialライブレポート!
2019年12月にムーディーズ専属女優としてデビューした中山ふみかちゃん。その6周年を祝うワンマンライブ「月で逢いましょう#134 中山ふみか 6th Anniversary Special」が、12月2日、三軒茶屋グレープフルーツムーンで開催されました。
会場は早い段階から満席となり、期待と祝福の空気がぎゅっと詰まった温かい熱気に満ちています。この日も平方元さん(キーボード)と福田正人さん(ギター)が脇を固め、ふみかちゃんの特別な夜を柔らかく、確かな音で支えました。
落ち着いた表情でステージへ現れたふみかちゃんは、6年間の歩みを静かに身にまとったような、凛とした佇まい。その姿を見た瞬間、客席には心地よい静けさと緊張がふわりと広がりました。
ライブの幕開けは『U』(millennium parade×Belle)。透明感のある伸びやかな声に鋭いアクセントが交じり合い、曲の広い世界観をそのまま抱え込むようにステージが一気に色づきます。強さと優しさが何度も交差するような歌声に、観客は自然と引き込まれていきました。
続く『手つかずの世界』(椿屋四重奏)では、ふみかちゃんが物語をひとつずつ紡ぐように歌い上げ、楽曲の持つ叙情性が会場の空気をしっとりと浸していきます。序盤からその世界観の深さに息を呑む瞬間が続きました。
ここでMCへ。「今日は私の6周年記念のワンマンライブに来てくださって、本当にありがとうございます。今日もいつものキーボードの平方さんとギターの福田さんと、グレープフルーツムーンの皆さんと一緒にお届けします。よろしくお願いします」と挨拶し、選曲理由も語ってくれました。
そこからガラッと空気を変えたのは『ふたりのきもちのほんとのひみつ』(やすなとソーニャ〔cv:赤﨑千夏・田村睦心〕)。軽やかな声色が跳ねるように響き、ステージが急にポップな色に染まります。ふみかちゃん自身の可愛らしさがそのまま音になったようで、客席にも柔らかな笑顔が広がりました。
続いて『イキツクシ』(DADARAY)では一転して情熱的なムードへ。胸の奥を押し出すような熱量が歌声に宿り、息遣いさえも曲に溶け込むようでした。
『シャミナミ』(ジェニーハイ)に入ると、怒涛の歌詞量をテンポを崩さず滑らかに歌う圧倒的な集中力に、会場の視線が集まりました。
そして、照明がふっと落ち着き、スポットライトだけが柔らかく照らす中で歌われた『カタオモイ』(Aimer)。切なさと優しさが同居し、静かな夜に寄り添うようなノスタルジックな余韻が残りました。
空気を切り替えるように『Symphonic Brave』(Legenders)が始まると、力強く伸びやかな歌声がステージに満ちます。曲調の高揚とともに客席から自然と手拍子が広がり、一体感が生まれました。
その流れのまま『バンビーナ』(布袋寅泰)へ突入。疾走感のあるギターが引っ張るように盛り上がり、ふみかちゃんの歌声も軽やかにスピードを増していきます。会場全体が揺れるような熱量のピークが訪れました。
さらに『初恋サイダー』(Buono!)ではコールが自然発生し、フロアが一気に弾けるような楽しさに。歌い終えたふみかちゃんの「歌った! 歌った!」という満足そうな笑顔が、本当にこの時間を楽しんでいることを伝えてくれました。
最後の曲前のMCでは、「私、AVで『制服を着たい!』って5年間も言い続けてたんですけど、今年ついに着れました! 言い続ければ、もしかしたらなんとかなるかもっていう前例ができたので、次は『オリジナル曲を出したい!』をいろんなところで言い続けていこうかなと思ってます。なので、いつか本当に『出すぞ!』ってなったときはお力をお貸しください。何年後になるかわからないですけど、そのときは応援してもらえたら嬉しいです。それまでずっと一緒にいてくださいね。よろしくお願いします」と、オリジナル曲の制作を熱望。会場から拍手が起こります。
その流れでラストを締めくくったのは『Luna say maybe』(月村手毬)。静かに始まった歌声は、徐々に感情が積み重なるように熱を帯びていき、最後にはあふれる思いが抑えきれず涙に変わりました。大粒の涙をこぼしながらもまっすぐ歌う姿に、客席も息を呑んだまま見守る、特別な時間となりました。
ステージを一度後にしたふみかちゃんでしたが、すぐに湧き上がったアンコールに応えて再登場。「今日はダメでした、ちょっと泣いちゃいました」と照れた笑顔を浮かべながらも、まだ心の奥には熱さが残っています。
アンコールで歌ったのは『dearest.』(松浦亜弥)。初めてのライブ出演で最初に決めた曲だと語り、思い入れの深い一曲を慈しむように届けてくれました。ひとつひとつのフレーズを抱きしめるように歌う姿は、6年間の歩みそのもののように胸に沁みました。
こうして、涙と笑顔で彩られた6周年ライブは優しい余韻を残して幕を閉じました。ここからまた7周年、8周年へと続いていくふみかちゃんの歩みが、どんな色を見せてくれるのか。未来への期待がふくらむ夜となりました。
その余韻は、会場を出たあともしばらく胸の奥にそっと残り続け、ふみかちゃんがこれから紡いでいく物語の始まりを確かに予感させてくれるようでした!
(写真・取材 神楽坂文人)













