■しばらく歩いて……AKB劇場の前で。
——ゆめちゃんもこういうところでやってたの?
西宮 いえいえ、私がやっていたのはもっと下のところです。
——そうなんだ。じゃ、ライブがある日はやる気を出すためにこの前を通ったり。
西宮 そうですね。やってましたね。
——実際にまた来てみるとどう?
西宮 やっぱりすごい今でも憧れがありますね。
——じゃあ、結構秋葉原って言うのは、ゆめちゃんにとって聖地?
西宮 そうですね(笑)。
■次にゆめちゃんがいつも練習していたスタジオへ。階段を上り、マンションの一室のスタジオへ入る。
——あ、こんな普通のビルの中にあるんだね。
西宮 ふふふ(笑)。
——ここで、いろんなダンスだったり振り付けしてたんだ? どう? 懐かしい感じする?
西宮 懐かしい…ですね。
——なんかさあ、こうやって鏡に映っている自分がいるわけじゃない? アイドル時代って。やっぱりいろんな思いとかさ、そういうのってあったの?
西宮 ありましたね…。
——僕らの素人考えだとさ、アイドルってなりたい人いっぱいいるわけじゃない? で、こういう練習場を借りれる人ってあんまりいないじゃない?
西宮 (うなづく)
——その中では恵まれた環境に思えるんだけどさ、地下アイドルってモノがおれにはよくわからないし。
西宮 地下アイドルは、練習しててもつらい時の方が多いですね。
——何がつらいの?
西宮 (ピーーーー)の時とかに呼ばれて行くじゃないですか。でも裏ではぶっちゃけ生活厳しかったりして。
——アイドルやってるのに…。ゆめちゃんもバイトやったり、バイトの合間に練習したりしてたの?
西宮 そうですね。
——めちゃめちゃハードじゃん。それをやっていたのは楽しいから?
西宮 楽しい、だけじゃなくていろいろ考えちゃいますよね。
——それは生活とか?
西宮 そう、ですね……。
——鏡をもう一度見て。もうここには来ることがないと思うから。鏡に映っている自分というモノがいなくなるからさ。
西宮 そうですね。
——鏡に映っている自分を見て、まだ迷いがある?
西宮 ありますよ……。
■その後場所を移動して、彼女の本当の思いを訊いてみることに。
公園にてブランコを漕いでいい笑顔のゆめちゃん。
——なんかすごいいい笑顔を見た気がします。それでね、ちょっと答えにくいかも知れないけど…AVはなんででようと思ったんですか?
西宮 アイドルになりたくてなって、楽しいけど、その分バイトとかも掛け持ちして時間なくて苦しいし……。
——じゃ、世間が思うような「アイドル=金持ち」じゃないんだ。
西宮 (ピーーーーー)とか、トップならそうかもしれないけど、地下アイドルは違うんです。
——そっか……なるほどね。それで、決心じゃないけど…。
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