居ぬき営業NGイタチごっこが一変した京橋…
その状況を打破する為に府警が編み出したのが『スケルトン作戦』である。
「まずビルのオーナーに新たに部屋を貸す場合は店の改装を求めました。具体的には店が使っていたソファや仕切りの撤去。そうして部屋の内装をなくし、透明化することで新たなお店のオープンを防ぐというものなんです。もちろん、お店が摘発されるとビルオーナーに対しても共犯の疑いをかけるようになっています」
まさしく肉も骨も断つというこの作戦。もちろん効果は絶大で違法店は激減。中には風俗ビルの店がまるごと消えてしまったケースもあるという。
「京橋駅近くにある知る人ぞ知る風俗ビルもスケルトン作戦の影響で消えました。ピンサロ店関係者も『次はウチじゃないか』と戦々恐々です」(大阪の風俗関係者)
そんな状況下で今、風俗関係者たちから最も危惧されているのが京橋風俗のシンボルであるサンピアザビルの解体だ。
「無数のピンサロ店が集まるサンピアザビルは府警からすると格好の獲物。あそこが摘発の波に合えば、京橋ピンサロは消えたも同然」
絶体絶命の危機を迎えた京橋。ピンチをチャンスに変えられる日はあるのだろうか?
一斉摘発から6年…セクキャバが2ショットキャバクラとして復活!!
壊滅が叫ばれるピンサロを横目に着々と復活を遂げている風俗ジャンルがある。それが2ショットキャバクラだ。
聞きなれない読者もいるかもしれないが、このキャバクラ、実はセクキャバの別名であるのだ。関西の風俗関係者はこう話す。
「セクキャバはかつて大阪の風俗業界をけん引していたと言われていました。それだけ当時のサービスも濃厚で過激だったんです。昔はキャストも客もスタッフも全員裸のセクキャバだってありました。なんでもアリという感じがありましたね」
だが、そんな好調のセクキャバに転機が訪れたのは2009年。この頃から京橋同様の相次ぐ府警の摘発により、お店の数が減少していったのだ。
「摘発はもちろん、締め付けもかなり厳しいものでした。残されたお店もホームページの更新すら一切NGなど厳しいルールが設けられ、それらが原因でお客も徐々にお店から姿を消していきました」
フィーバーから一転、まさしく四面楚歌に陥ったセクキャバ業界だが、ここで起死回生の一手に出る。
「セクキャバから『2ショットキャバクラ』と名を変えて、再び営業を開始したんです。とはいえ、サービス内容は同じです」
廃れる風俗あれば栄える風俗あり、ということか。
(掲載:『ズバ王』2015年10月号掲載)※画像はイメージです