20年にわたりエロ業界を見てきたフリーライターの安田理央氏。
業界の表も裏も知り尽くす氏が教えてくれた素晴らしき“ムダ”エロ知識をご紹介!
上には上がいた! 幻のあの作品も!
AV史上最も売れたAVは何か? これが実は難しい。AVメーカーは正式な販売本数を発表していないからだ。
レンタル(ビデ倫)時代の定説としては、最も売れた作品は、かわいさとみの「ぼくの太陽」(宇宙企画 1987年)だと言われていた。「別冊宝島 1億人のAV」(宝島社 1994年)掲載の文鳥ヨシト氏の「びっくりAV新記録」という記事の歴代売上げランキングによると一位の「ぼくの太陽」は、なんと4万5千本。AVが基本的にレンタルショップ向けの販売で、一本あたりの定価が13,500円という時代の話だ。単純に計算すると6億円以上!
以下、2位が葉山レイコ「処女宮」(h.m.p)の4万本、3位が星野ひかる「処女宮 第二章」(h.m.p)3万2千本、4位が白石ひとみ「新・官能姫」(h.m.p)2万9千本、5位が黒木香「SMぽいの好き」(クリスタル映像)2万2千本と続く。
もっとも記事内でも文鳥氏が言及しているように、この数字は各メーカーの広報担当者から聞いた公称数字で、かなり水増しがなされているようだ。
それでも、「ぼくの太陽」は当時、AVにも関わらずオリコンビデオチャートにランキングされるという快挙を成し遂げたことから考えても相当な数字を記録したことは間違いないだろう。
これがセル時代になると、一本あたりの価格が安くなっていることもあり、1万本以上のヒット作がゴロゴロしている。
そんな中でも10万本という記録を最初に打ち立てたのが蒼井そらのセルデビュー作「セル初 ギリギリモザイク」(エスワン 2004年)だ。
その後も原紗央莉のデビュー作「芸能人 原紗央莉 奇跡のAVデビュー」(SODクリエイト 2009年)や、やまぐちりこのデビュー作「日本中が待望した国民的アイドルやまぐちりこAV DEBUT」(アリスジャパン 2010年)などが10万枚超えしたと言われた。
しかし2011年に信じられないようなメガヒット作が登場した。小向美奈子のAVデビュー作「AV女優 小向美奈子」(アリスジャパン 2011年)である。
なんと20万枚。なにかと話題の人ではあったため(そしてその後も……)注目を集めた作品ではあったが、それにしても20万枚は驚異的な数字である。おそらく、今後、この記録を超える作品は出ないであろう。
定価3800円だったので、単純に計算すると7億6千万円!
色々調べていくと、さらにすごい売上を発見した。「別冊宝島 昭和史大開封!男と女の大事件」(宝島社 2015年)に掲載されていた日比野正明監督のインタビューによると黒木香の「SMぽいの好き」はレンタルショップに流通したのは1万本だが、それ以外にメーカーに個人の購入希望者の現金書留が文字通り山のように届いたのだという。その数、なんと7万本!
AVというものは、実際にショップには定価の数十%の金額で卸すものだが、このように個人の直接購入者の場合はその金額がまるまるメーカーに入る。つまりそれだけで14,800円×7万=10億3千6百万円!
いや、単純に売上だけを見ると、それ以上の作品がまだあった。
それが1982年に大ヒットした裏ビデオ、「洗濯屋ケンちゃん」である。なんと12万本が流通し、総売上は12億円に達するというのだ。しかし、裏ビデオというアンダーグラウンドな商品ということで、そのほとんどはコピーの海賊版。制作者の元に還元されることはなく、それどころかスタッフや男優がわいせつ物頒布罪で逮捕されてしまった……。
PROFILE 安田理央(やすだりお) 雑誌編集、コピーライターを経てアダルト系フリーライターに。 アダルト以外にもマンガやグルメ等幅広く執筆。 AV監督やカメラマン、バンド活動もこなす多彩人でもある。 公式Twitter(https://twitter.com/rioysd) サイト『LOVE FOR SALE』(http://www.lares.dti.ne.jp/~rio/) ブログ『ダリブロ 安田理央Blog』(http://rioysd.hateblo.jp/)
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(画像参照元=DMM.R18)