――新人女優に「どの女優に憧れているか?」って聞くと小倉さんは必ず上位にいますよ。小倉さんが川上さんを見て憧れていたように、いまの新人は小倉さんを見て憧れているんです。
川上 それが自分とはかけ離れていると思っているの?
小倉 ぶっちゃけあります(笑)。私もSNSやテレビを観て女優さんを知ったので、いまの新人はもっとSNSやYouTubeを観るだろうなって思っているんです。私が抱いていた印象は煌びやかな世界、よく分からないけど興味を惹かれる世界っていうイメージがあったので、そのイメージは持ってほしいです。
川上 カリスマ的アイコンになるような女優さんと一緒に仕事をしたことがあったけど、「この人はアイコンに徹するためにプライベートの自分は全部捨てたんだな」って思った時があったの。
でも、それはその女優さんにとってお金なのか、キレイにしている自分が幸せなのか、そういう幸せの価値観をとったから、プライベートの自分はアップダウンが激しくても、なんとかやっているんだなっていう姿を見て、そういう幸せの選び方もあるんだなって思った。
小倉 その方は仕事に価値を見いだしていたんでしょうね。
川上 そう。私はプライベートと仕事のバランスをとって幸せにいく(笑)。
小倉 みぃななさんはそうですよね。
川上 昔はプライベートはいいやと思っていたんだけど、プライベートがすごく充実しているからこそ仕事にそれが出る感覚を知ったから、私はその幸せが一番いいなと思った。「おぐゆなの幸せの形ってなんやろな?」って思ったの(笑)。
小倉 なんだろうなあ。
川上 私のやり方は自分一人の努力では難しいから、信頼できる友達との関係を大事にして発散させてもらっている。ツラいことも嬉しいことも共有して発散しリフレッシュするやり方をしている。そのやり方を見つけると長く健康にいくのかなって思うの(笑)。
小倉 私、人生のグラフを書いている時に40歳から先を想像できなかったんです。
川上 40歳から先の自分を想像できなくなったのはいつ頃から?
小倉 20歳を超えてからかな?
川上 デビューしてからだから、「この先、私いるのかな?」って思っているんだね。どん底ですね~(笑)。
小倉 あはは(笑)。
川上 いまどん底ですね~(笑)。
小倉 40年くらい、いければいいかなって思っているんです。私は母親とすごく似ているんです。
川上 ほう?
小倉 顔や骨格が母親似なんです。たまに母親に会うと「20数年後、こうなるんだ」って思うんです。母親は変わった人で自分がキレイってことを疑わない人なんです。
川上 ほう。
小倉 「私は美人だから」って言っちゃう人なんです。
川上 それはどうかと思うよね?
小倉 思います。
川上 そうなりたくないと思うの?
小倉 そう思うし、年を取っていく自分を認めたくないのかな?
川上 中身は似ているのかな?
小倉 中身も似ていると思います。
川上 へ~!
小倉 破天荒な母親で、その血を引き継いだからここにいるんでしょうけど。