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【最上一花連載「最果ての地に咲く一番美しい花」第2回】就職、うつ、アルコール依存、絶望の日々を救ったのはAVだった!「なんとか23歳になった私はようやくAV業界という自分の居場所を見つけました」

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前回から始まったMAX-A専属女優・最上一花ちゃんの新連載は各方面に大反響を呼び、彼女の新たな一面を見ることができた。

AV女優として活動するなかで日々感じていることなど、自身の思いのたけを等身大のスタイルで書いた連載第2回目は大学卒業、就職、うつ、アルコール依存などこれまで語られることがなかった衝撃の事実が明かされる! 不器用にしか生きられない最上一花の美しい生き様を見よ!

 

最上一花「最果ての地に咲く一番美しい花」【第2回】

昨年の1月1日にAVデビューして、おかげさまで一年が経ちました。

どこにでもいるような普通の女の子が、こういった形で世間に見つけてもらえたことから、応援して下さるファンができたり、これまで画面越しでしか見たことのなかった女優様方と一緒に仕事をしたり、この一年間で奇跡のような出来事を本当にたくさん経験させていただきました。

この業界に来るまで誰にも見つからずひっそりと過ごしてきた私が、こんなに輝いた世界でAV女優として活動できていることは未だに信じられません・・・。

 

前回のコラムで大学時代に地元のビデオ屋さんでアルバイトをしていたという話をしました。その後、大学を卒業してからラムタラメディアワールドで働き始めるまでの数年間は自分の中で暗黒時代だったため、その頃の出来事はこれまでほとんどお話ししてきませんでしたが、デビューして一年経った今だからこそ思い返してみてもいいのかなという気持ちになりました。

今後も前を向いて頑張っていくために、また、同じような悩みを抱えている読者の方に、少しでも共感していただけたらいいなという気持ちで振り返っていこうと思います。

 

私は大学を卒業してからすぐに就職しました。元々会社に入ってバリバリ働く気が全くなかったため、就職活動をギリギリまでしていなかったのですが、学校の就職支援課の人から押し付けられた、「新卒で就職しなければ将来大変なことになる」という、今思えばとても理不尽で無責任な言葉を信じ込んでしまったことが悪夢の始まりでした。

世間知らずだった私は別の道で活躍する方法があるかもしれないという発想もなく、ただ言われた通り企業にエントリーシートを提出し、面接では思ってもいないことをベラベラとしゃべりました。

資格をたくさん持っていたことと、賢そうなフリをするのが誰よりも得意だったので、それだけが私の強みとなり、いくつかの会社から内定をもらいました。

 

福利厚生が一番しっかりしていそうだからという軽い気持ちでそのうちの一社を選び、安定だけを求めて入社しました。人事部の人から、あなたはこの業界で大いに活躍してくれそうだと言われたので、「この人は全く見る目がないな」と思いつつ、一度手をつけたものはしっかりやらなくてはならないという極端に真面目な性格がのちに自分を苦しめることとなりました。

半年ほどその会社で働きましたが、仕事をしていてやり甲斐を全く感じていなかったのと、頑張ることが当たり前だという環境のなかで、頑張りが空回りして目標も未来も見えなくなってしまった22歳の私は現実から逃げるような気持ちで、仕事帰りや休みの日に、渋谷や歌舞伎町など夜の街で遊んでいました。

仕事と遊びの切り替えが上手く出来ればよかったのですが、そうしているうちに20代前半にしてアルコール依存性とうつ病を併発させてしまいました。

 

身も心もボロボロになった私は会社を一年ほどで辞めてしまいましたが、私が働いて実家にお金を送らないと家族が暮らせなくなってしまうので、仕事を辞めたことを母から強く責められたりして、自分には生きている資格がないのだと思いながら、しばらくのあいだ何もせず部屋に引きこもる生活を続けていました。

廃人のように何もできなくなってしまった自分を毎日責め続けて、だからといって何をするわけでもなく、消えてしまいたいと願いながらボーっと天井を見つめる日々を過ごしていると、だんだんと自分に腹が立ってきて、全てを見返してやりたいという気持ちが湧き上がってきました。

自分が本当にやりたいことは何か、自分の幸せは自分で掴むしかないと悟った私は、こんな窮屈な環境のなかで中途半端に自分のことを守っていても仕方がないと思い、新たな人生を送る決意をしました。

 

今の最悪な状態の自分でもできるようなアルバイトで食いつなぎながら、なんとか23歳になった私はようやくAV業界という自分の居場所を見つけました。見つけたというよりも、元々地元のビデオ屋さんで働いていたので、原点に戻ってきたような感覚でした。

そして今は元気にAV女優をしています。

 

AVの現場では新卒で入った会社と違って、衣装が似合うだけですごく褒めてもらえたり、撮影が終わって帰る時に、監督から何度も「ありがとう」などと言ってもらえます。ラムタラで働いていたときに仲良くしてくれていた先輩にそのことを話したら、「佐藤(ラムタラ店員時は佐藤花名義)はきっとAV女優が天職なんだよ」と言われました。

時には自信を失いかけてTwitterで思いを発散してしまうこともあるし、休日にひたすら布団の中であれこれ考えてくよくよしていたり、やけ酒をしてしまったりするときもあります(笑)。

けれどそういった時にはいつも私を応援してくれるファンのみなさん、支えてくれるマネージャーさん、必要としてくれるメーカーの方々が頭に浮かんで、しっかりしなきゃという気持ちになります。

 

それと、先日体調を崩して落ち込んでしまっていたときに、地元のビデオ屋さん時代からずっと憧れていた、元AV女優のみづなれいさんから励ましのお言葉をいただいてしまいました。

今の私は自分が思っている以上にたくさんの素敵な方に囲まれていて、AV女優というこの仕事で何かを残すことが、みなさんへの最大の恩返しであるのかもしれません。

こうして周りの方々を大切に想い、期待に応えたいという気持ちでいられるのは、それまでに辛い期間が続いていた反動であって、あの時期に苦しい思いをしてよかったとさえ今では思っています。

だからこそ、この文章を読んで下さったファンの方、読者の方にも、未来があるということを伝えたいです。いくつになっても、どんな辛いことがあっても、きっと大丈夫です!そして私はずっとみなさんの味方でいます。

AV女優なので作品でみなさんのことを元気にできたらよいのですが、私の作品はわりとシリアスなものが多いので(笑)、これからもこうして言葉で伝えていけたらいいなと思っています。

 

最上一花(もがみ・いちか)
生年月日:1996年12月10日
血液型:B型
身長:162cm
スリーサイズ:B86・W60・H90
出身地:福岡県
趣味:AV鑑賞
特技:書道
ツイッター:@ichika_mogami

(文:最上一花 協力:DiazGroup 構成:神楽坂文人 )

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