── 引退作品を撮った後も芸能活動は続けていくんですよね。
あべ はい、もちろん。
── 具体的に活動内容は決まっていますか?
あべ いまのところはYouTubeのアップや、ライブやイベントなども呼んでいただければ行きます。お芝居も好きなのでそういう活動もやっていきたいですし、表に出ることはだいたいやります。
── そういう意味ではファンも安心ですね。
あべ はい、安心してほしいです。AV女優引退後は裸が見られなくなるだけです。
── ということは最後の裸がクラウドファンディングだと、すごい記念作になりますね。
あべ そうですね。みんなの思い出に残して辞めていきたいです。
── 引退作の流通は考えていますか?
あべ まだ打合せ段階です。
── AVの作品でクラウドファンディングはあまりないので、いいチャレンジになります。これに続いて他の女優さんもやったら面白いですよね。
あべ 10年間やってきたからこそ、これはできる、これはできないっていうことがだいたい分かっているので、その中で自分が楽しかった企画、やってみたかった企画を最後にぶつける予定です。もし他の女優さんが今後、クラウドファンディングで作品を作るのなら、見本になれればいいかなと思っています。
── なりますよ。ある意味、影の監督ですね。
あべ 影のプロデューサーですかね(笑)。
── AVに限らず裏方にも興味はありますか?
あべ あまりないですけど、AV女優をやったからこそ分かるなにかがあると思うので、
女優さんの面接はやってみたいです(笑)。
── そういった意味でも今回のクラウドファンディングは集大成になりますか?
あべ 思いを詰め込みます!
── その意気込みをあべさんのファンはもちろん、AVファンにもお伝えください。
あべ 引退作っぽくない、私の好きを詰め込んだ作品にするつもりです。「10年間のあべみかこはこいうふうにできました。ここまで育ちました。みんなが作ってくれました」を全部、詰め込みますので寂しがらずに普通に楽しんで、普通にヌイてもらえればいいなと思っています。
少額から参加でき、もちろんリターンもありますので、少しでも協力していただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
── 引退作をクラウドファンディングで撮影するとはかなりの意欲ですので、ぜひ参加協力をお願いします。ここからはあべさんの足跡などを振り返ります。去年6月のイベントで突如、引退発表しました。その後、ファンの方の反応はどうでしたか?
あべ 寂しい思いはあると思いますけど、普段からイベントに来てくださる方には、「今後もあべみかこの活動は続けるよ」と念押しをしているので、そこまでの寂しさはないと思うんです。でも、DVDのリリースイベントを定期的にやっていたので、それが減ってしまうのは寂しいと言っていました。
── いま振り返ると引退発表当日の反応はどうでしたか?
あべ いろんな人に「そんな気はしていた」と言われました。
── 私は全く知らずに取材に行ったので驚きましたが。
あべ その時のイベント告知を強めにやっていたんです。コロナ禍なのに強めに告知をしたので、大事な発表があるんだなって気づいたファンの方はいたみたいです。
── 確かに告知はかなりしていました。最近はSNSで重大告知をする人もいますが、イベントであえて発表したのはどうしてですか?
あべ コロナ禍になる前は毎週のようにイベントをやっていたので比較的、ファンの方と会うことが多い女優だと思っていたので、大事な話は直接会ってしたいと思っていたんです。SNSで知って、一人でしんみりさせてしまうよりは、みんなと一緒に寂しい空気になった方がいいかなと思いました。
── 会場は超満員だったので、いざ発表する時は緊張しませんでしたか?
あべ 緊張しましたし、発表した瞬間、みんなの顔を見たら、なんとも言えない表情をしていたのがキツくて泣いちゃいました。
── 会場全体がシ~ンとしましたからね。
あべ 怖かったです(笑)。「ミスったかな? ここで発表するんじゃなかったかな?」と思いましたけど、それでも帰り際にファンの方が「これからも頑張ろうね」って言ってくださりよかったです。
── 確かにSNSで発表されると、自分一人しか見ていないからショックと寂しさが倍増します。
あべ 家でそのSNSを一人で見ていたら、やっぱり寂しいじゃないですか。
── そうですよね。
あべ だったら、みんなで共有した方がいいかなと思ったんです。
── 恋人にLINEで別れを告げられたらショックですからね。まだ、直接会ってフラれた方がいいです(笑)。発表時に面白かったのが、あまりにシ~ンとしたので、あべさんが「服を着るだけです。水着くらいにはなるかな。人より脱げるユーチューバーを目指しましょう!」と、どんどん譲歩していくんです(笑)。
あべ みんなの頭の中の整理が付いていないのと同時に、私の頭の中も付いていけてなかったから、なにを言っていいのか分からなかったんでしょうね(笑)。
── 「服を着るだけです」と最初は言っていたんですけど、ファンの反応が悪くて、「人より脱げるユーチューバーを目指す」と方向転換しましたからね(笑)。
あべ なんとか笑ってほしい気持ちがあったんでしょうね(笑)。
── あの時はかなりショックを受けたファンがいたと思うんですが、いま振り返るとちょっと面白くなっていますよね。
あべ 一生、体験することはない出来事だと思いました。
インタビュー後編は明日公開!!