吉原を引退してからもう17年ほどの年月が経ちますが、 今でもソープ街を彷徨う夢を見ます。
現役時代、お客様をお部屋に案内する時に自分の部屋を間違えて、他の女の子が接客している真っ只中… つまりSEXしている最中に部屋の扉を開けてしまったという、 ありえない失敗が何度かありました。
私はまたやっちゃった…という思いですが、 お客様はまさかの出来事に大変驚かれていました。
逆に私が接客中に間違えて開けられた事も何度かありました。
大抵何故かそんな時は、私が騎乗位の時ばかり… カラダが丸見え状態。
今でも、夢の中で自分の部屋を探し、 いくつもの扉を開き続けています…。
今回訪れたのは、米軍基地のある東京都福生市。
福生駅の東側には、地元住民からは現在でも「赤線」 と呼ばれる小さな歓楽街があります。
飲食店、スナック、キャバクラ、ガールズバー、 などが密集した通りに入ると一瞬にして空気が変わります。
私などが、足を踏み入れてはいけない場所のように感じ、 カメラを待つ手が震えました。
スナック街と思われる建物に恐る恐る入ると、 通路にはソファや廃材が置かれ、映画の世界に迷い込んだか、 はたまたタイムスリップしてしまったかのような不思議な感覚に捕 われました。
また路地裏を覗くとガラスが割れ、 銃弾の跡とも思えるような光景。
地元の方の話によると1970年頃は立ちんぼも多く、脳梅毒に侵された女が道端で下半身を出したまましゃがみ込む姿もあったとか。
また、近くにはアオカン公園(現・どんぐり公園) と呼ばれた場所がありました。
赤線のBARで飲んだ後宿代がないからアオカン公園に行き、 まさに青姦淫行するという、給料が安く階級の低い米軍兵達で賑わったそうです。
現在も様々な人種や文化、そして欲望が混在するこの街。
性と生の匂いを身体に感じながら今日も彷徨い歩き続けます。
客の多くが新興歓楽街の歌舞伎町に流れていった赤線地帯…新宿二丁目遊廓跡地…男のアソコではなくカメラを握りしめ風俗街を歩き続ける元風俗嬢〜紅子の色街探訪記⑤