舞台挨拶も終え、運命の瞬間、朝倉ことみ引退セレモニーがやってきました。劇場のライトが消されスクリーンには『朝倉ことみの軌跡』が上映。映画館ならではの素敵な演出。明かりがともされ主役の朝倉ことみちゃんが壇上に。このセレモニーに来られなかった真木今日子ちゃん、黒木歩さん、佐倉絆ちゃんなどからメッセージが届けられ、また数々のピンク映画で共演した俳優のみなさんも駆けつけてくれました。
劇場からは感謝状と花束、そして2代目マスコットガールということでローソクが2本立てられたケーキも贈られ、ファンからも多数の花束が贈られました。
ここで、なんとサプライズで大槻ひびきちゃんが花束を持って登壇。これには朝倉ことみちゃんも号泣。「ことみんは相談にのってくれて何度も助けてもらいました。世界一かわいいし、世界一好きです。これからも笑顔で頑張れる子です。卒業おめでとう!」と送辞。
お互い目を真っ赤にしながら惜別のハグ。ファンや関係者も感動していました。
そして、舞台挨拶でのメッセージに続き、正真正銘、朝倉ことみとしての最後のメッセージを読み上げます。
「痴漢電車から始まった私とピンク映画の出会い。この劇場でたくさんの人と出会い、一緒に成長し感動を分かち合うことが出来た大好きな場所でした。マスコットガールに就任してからあっという間に時間が流れていったような気がします。それほど私の中で密度の濃い時間でした。
舞台挨拶での支配人や登壇者とのやりとりは、最初は緊張してぎこちなかったけれど、いつも隣でフォローしてくれる温かい言葉に助けられてきました。いままで自分に自信が持てなかったのですが、支配人やスタッフさん達、劇場に来てくださるお客様達の存在が私を成長させてくれました。
そして自分がピンク映画に出演する機会もたくさん与えてくださいました。ピンク映画の撮影は皆が一丸となって作り上げるもので、だからこそ私にとってひとつひとつの現場がかけがえのない思い出、大切な作品たちです。監督さんたち、現場スタッフさんたち、共演者の方々ありがとうございました!
これから新しい道に進むことになりますが、ピンク映画と歩んできた2年間、皆様との出会い、たくさんの思い出が詰まったこの上野オークラ劇場を忘れません。
短い間でしたが、ピンク映画に出演させてくれてありがとうございました! マスコットガールに選んでいただきありがとうございました! たくさんの愛情をありがとうございました! 朝倉ことみはとても幸せでした! みんなみんな大好きです!」
と感謝の言葉を述べ、最後は笑顔で一礼。惜しみない拍手が送られました。
華やかな引退セレモニーもここで終了。寂寞感に襲われますが、最後は「女の花道」である劇場の中央花道を満面の笑みでファンに手を振りながら去ります。劇場の扉を出た瞬間には女優・朝倉ことみがひとりの女性になった瞬間でもありました。
2010年にロリ系のAV女優としてデビューした朝倉ことみちゃんが最後はピンク映画の主演女優として引退したとは感慨深いことです。何度も口にしていた「朝倉ことみには会えないけど、ここではいつでも会える」という言葉にピンク映画愛を感じました。そうです、作品は永遠であり、ピンク映画は全国の映画館を回るので、どこでも会えます。
引退は惜しまれますが朝倉ことみはスクリーンの中で永遠の存在になったのです! ありがとう! ことみん! フォーエヴァー! ことみん!
(撮影・取材:KKフォトグラフ)
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