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「死んでしまいたい時には下を見ろ! オレがいる」あの伝説のAV監督・村西とおるを最もよく知る男が語る『全裸監督』の知られざる生き様とは?!

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芸能界との大騒動 豪遊、そして崩壊

――豪遊ぶりも凄まじく、台湾で1億円を使い切ったたとか。

「そうですね。なんでも一番にこだわっていて、女優の誕生日に帝国ホテルで一番大きなケーキを用意させたりしていました。私も花屋で3万円分の花束を平気な顔で買っていたのを覚えています。バブルに浮かれていたんだと思う」

――そんな狂乱の時代に咲き乱れたのが、村西組の専属女優たちでした。黒木香は文化人とTVや雑誌で討論するほどの才女でした。

「黒木さんはハードコアに出演しながら、毎週2回、名だたる相手との対談をしていたのですから、そんな女優いないですよね。イクときに3回笛を吹くという村西さんの無茶な演出にも律儀に応えてしまう天然さもあり……。黒木さんへの取材で、何か質問すると、答えるまでにちょっと間があるんです。あとで録音したテープを聞いて、コメントを文字にすると、文章として完璧になっている。話し言葉ではなく、書き言葉を頭の中でまとめて、それを喋っていたんですね。代々木上原の小高い丘に瀟洒な洋館があって、そこに黒木さんら専属女優たちとの共同生活を村西さんは送っていた。食も性も共にするハーレム状態。女優たちを磨くのに金を惜しみませんから、もともとの美形がさらに輝く。松坂季実子の巨乳に、元ミス日本の卑弥呼、妖艶な田中露央沙……みんないい女でした」

――『ありがとうトシちゃん』というタイトルで発売した作品では、ジャニーズ事務所とバトルとなり、世間を揺るがす大騒動になりました。

「ジャニーズはジャニー喜多川社長より、副社長のメリーさんが強硬派なんですね。その猛抗議で、村西とおるが『11PM』で作品を語ったところ翌週、ディレクターが2人飛ばされていた。そのことを『週刊ポスト』が書くと、今度は発行元の小学館にメリー副社長が娘の藤島ジュリー景子さんのほか、トシちゃんや親衛隊まで引き連れ、ギャンギャン抗議しだした。村西さんに当時のことを訊くと、今のSMAPの独立解散騒動と相通じるものがあると言うんです。あのとき抗議先まで普通連れて行かないタレントまで同行させたのは、フジテレビで謝罪映像を撮らせたSMAPのメンバーたちと同じで、トシちゃんへの懲罰的な意味合いだったのではないか。当時メリーさんはマッチを寵愛し、娘ジュリーと付き合っているという噂もあった田原俊彦にペナルティを科したんじゃないか、と。村西さんならではの鋭い分析なんです」

――芸能マスコミをも牛耳るジャニーズとの喧嘩も辞さない村西帝国でしたが、バブル崩壊で沈む日本経済と足並みを合わせるように破綻し崩壊します。1994年、黒木香の「自殺未遂」はその象徴のように騒がれ、世間の耳目を集めました。

「本でも触れましたが、あれは酒浸りの末に意識がもうろうとして二階から落ちたというのが真相だと思います。普通じゃない日々を送っていましたからね。でも帝国崩壊 を誰よりも早く村西さんに進言したのは黒木さんで、新興宗教をやるという彼女ならではの生き残りプランを考えていた。黒木さんはエイズで死んだことにして、巫女をやると。一連の騒動の後メディアから遠ざかった黒木さんは今、東京の閑静な住宅街で暮らしているそうですよ」

 

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