ほかの嬢と遊ぶ指名客を目撃
都内の有名大学に通い、ガールズバーで働くつもりがピンサロ嬢になっていた高学歴の女子大生、カンナ。「私、なにやってんだろう?」と思う日もあったようだが入店して1年、ようやく仕事にも慣れ、指名客も増え始めてきた頃だった。
「お客さんのいるボックスに向かう途中、私を指名してたお客さんがほかのコとプレイしてるのが見えてしまったんですよ。そのとき、初めて悔しいと思ったんです。悔しいというか、自分には何が足りなかったんだろう?って反省させられた。もちろん、フェラのテクニックもあるでしょうけど……私、大げさに舐めるのって苦手なんです。で、自分なりに考えたんですよね」
彼女が出した答え、それは「お客さんに恋人気分を味わってもらう」……そんな単純なものだった。しかし、単純でありながら深い答え。仕事になれてきた風俗嬢が最後までその気持ちを持ち続けるというのは実は至難の業だからだ。
記者が彼女に出会ったのは1年前。そう、彼女は3年間ずっと、お客たちに恋人のように接し続けることができたのだ。
「店長に、カンナが指名ナンバーになったよ、と言われたときは嬉しかったですね。こんな仕事でも、お客さんに誠意は伝わるんだと思いました。この春から普通の会社に就職するけど、きっとここでの経験が役に立つと思ってます」
最後に、こう言って記者に笑顔をみせたカンナ。ネット上には、彼女の引退を惜しむ書き込みが今も複数アップされている……。
(掲載/「実話大報」2017年6月号)