外人踊り子さんの定番マナ板ショー
食欲の秋、芸術の秋、そしてストリップの秋ですな。という訳で今回は『外人ストリッパー悲喜こもごも』と題してお送りしましょうかね。
今から30年前は劇場も日本全国にたくさんありまして、踊り子さんも従業員も多く、とにかく賑やかな世界でした。そのストリップの歴史に必ず登場するのが、外人ストリッパーの存在。最盛期は500人以上が全国の劇場に出演していたのではないでしょうか?
コロンビアやチリなどの南米系、フィリピンからの出稼ぎストリッパーがひしめきあって、劇場によっては『オール外人大会』『ヌード太平洋戦争』『オール金髪大会』などなど。お客様は物珍しさも手伝って、冷やかし半分で劇場に足を運ばれてました。
出演者全員が外人、日本語もよく理解できてないような若い外人のおねーちゃんですから、従業員さんも大変でしょうが、司会やコントで全国の劇場を廻っておりました僕もこれまた大変。
『スペイン語ワンポイントレッスン』や『誰でもわかるタガログ語講座』なる本を買って、それを見ながら覚えたものです。あとはジェスチャーですね。ある程度はこれでいけます(笑)
そして彼女たちの演目は十中八九、本番マナ板ショーでした。踊りの振り付けもなく、ただただ曲に合わせているのかどうなのかもわからないステップ。1曲それをやって引っ込み。2曲目からは本番マナ板ショーの始まりです。お客様はおもむろにズボンとパンツを脱ぎ、仰向けでされるがまま。ここが外人と日本人の踊り子さんの決定的な違いですね。外人さんはお客様のセルフサービス、日本人の踊り子さんは脱がせてくれるわけです。
日本に来たばかりの外人をそのまま着の身着のままで舞台に出して、お客様はそれを観て楽しんで喜んで。訳がわからず舞台の途中で戻ってくる子もいるのですが、舞台袖に僕らがスタンバイしていて、戻ってくるたびに舞台に押し戻すという、拷問みたいなことを平気でやってました。当時の外人ストリッパーの皆様方には悪いことしたなぁと、今さらながら反省してます。