河西あみになってから私はこの業界の人たちを覚えたいなって思って
── なるほど。そうやっていろいろとやっていく中で今の人脈ができてきたんだ。今、仲良くしているアダルト玩具メーカーのトイズハートや「コスプレ一本勝負」のdec監督と会うのもその頃なの?
あみ それは、「河西あみ」になってからしばらくSMや凌辱メーカーに毎月呼ばれていたことがあって、シネマジック、シネマジック、中島興業みたいな。毎月、縛られていたんです。
マジックミラー号で呼ばれてもSMとかですよ。
── SM女優だと思われていたんだ? 何がそんなに気に入られたんだろうね。
あみ 「痛みに耐えられる」ってとこじゃないかな。なんか2回目ぐらいの撮影の時に一緒に出ていた子がすごく痛がるコで、「痛い!」って言ってすぐ止まるから、「すみません、私に全部やってもらっていいですか?」って言って。(笑)
── すげぇー。
あみ 痛くないんで、ぜんぜん。
── 他にもSM映えするところはあったんだろうけど、でも痛みに強いとなると重宝されるかもしれないね。
あみ 河西あみになって1年ぐらいSMの撮影が続いていたから、それで、あるときマネジャーさんに「SM…、しばらく、休憩したいんですけど…」って言って。私、コスプレが趣味だったんで、「どうしてもコスプレものが出たいんです」って。それでdec監督に「普通」のコスプレものを撮ってもらって、それから、コスプレの仕事がよく入るようになって。
── トイズハートさんと出会ったのもその頃だよね。
あみ ちょうどオナッシーのキーホルダーに応募したんですよ。「ほしいなぁ」と思って。
── それは仕事がもらえそうだからということじゃなくて、単に面白いと思って、応募したの?
あみ そうです。まず「オナッシーというキャラクターは何?」って。そうしたらすぐにトイズハートさんのイベントやニコ生の番組に呼ばれて。
── ということは、「河西あみ」になって1年ぐらいで、そういう出会いがボコボコ出てきたってこと?
あみ 私、「河西あみ」になってからサイン会を解禁したんですよ。それまでお断りし続けてたから。
── ファンにもふれ合うようになったんだね。AV女優さんたちともそれぐらいから、仲良くなっていくよね。
あみ さっきも言いましたけど、それまでは仲良くなろうと思ってなかったんです。そもそもメーカーさんも知らないし、監督の名前とかいっさい覚えてないし、男優さんなんか3.4回会ってて「久しぶりだね」とか言われても「誰ですか?」って聞くぐらいに、興味がなかった。人形と一緒に仕事しているって気持ちだった、ずっと。誰の顔も見えてないっていう…。
── 全部、モブなんだね。
あみ そう、だけど、河西になってから私はこの業界の人たちを覚えたいなって思って。なんか、面白い人たちをもっと探せるんじゃないかと思った。
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