昨年6月、イベント中に突如、引退発表をしファンを驚かせたあべみかこちゃん。その後、AV女優は引退するが、その他の活動は続けるということでファンを一安心せた。
その、あべみかこちゃんが引退を目前にクラウドファンディングを始動!
その目的は自らの引退作を「好きな人に応援された作品を作りたい」と語ってくれた。今回は引退直前緊急インタビューということで、クラウドファンディングへの思いから、これまでのAV、ピンク映画、一般映画などへ多岐に渡った活動を振り返ってもらった!(全2回 後編)
「辞めたい時に辞めればいいでしょ」みたいな軽い気持ちでした。それが、ね~(笑)
── そもそもですけど、引退を決意した理由はなんですか?
あべ 正直、女優になってやりたいことが思いつかなくなったんです。女優じゃなくてもできる仕事が増えてきて、いろんなことをやってみたい意識になって、そろそろ引退してもいいかなと思ったんです。
── 10年前になにも知らない状態でアダルト業界に入り、ここまで続くと思っていましたか?
あべ 思っていなかったです。特にデビュー当初は単体女優だったので月に1本だったんです。普段のバイトの傍ら、なんとなくやっていた感じだったので、「辞めたい時に辞めればいいでしょ」みたいな軽い気持ちでした。それが、ね~(笑)。
── それが人気が出ましたから(笑)。
あべ ありがたいことです。
── 自分では言いにくいかもしれないですが、ここまで人気が出ると思っていましたか?
あべ 思っていないです。そもそも自分に自信があるタイプではなくて、「なんで私が撮影やイベントに呼ばれるんだろう?」って思っていました。
── 実は引退もしていますよね。いまだから言えることだと思いますが、なにか理由があったんですか?
あべ 当時お付き合いをしていた方がいたんですけど、その人にバレて怒られたんです。当時は「辞めたい時に辞めよう」という気持ちもあったので、「彼氏が言うなら辞めちゃう」みたいなノリだったんです。
でも、人から言われて辞めるくらいだったら10カ月も続かないよなって思い、その彼氏とは別れたんです。それで復帰しました。
── その時は彼氏よりもAVの方が楽しくなっていましたか?
あべ 楽しいというか、本当にイヤなら1、2本で辞めていただろうなって思っていますし、AVを続けられたということはなにかあるんだろうなという思いもありました。
── そういう理由ですか。いい話です。最近は彼氏バレとか聞かないですよ。
あべ 最近はこの業界自体がオープンですよね。
── いまの話は2013年らしくていい話です(笑)。
あべ 時代を感じますね。ははは(笑)。9年も前だとそういう時代ですよね。あと、私は親バレもあったんです。
── 親はちょっとキツいですよね。それは辞めざるを得ないです。復帰後は彼氏の足かせもなくなり、意識は変わりましたか?
あべ いや、あまり変わっていないです。でも、キカタン女優になり、いろんなメーカーさんに行くようになってからはバイトも辞めて気持ちは変わりました。もともと仕事の認識はありましたけど、さらにちゃんと1日を仕事として、みなさんと作り上げていく意識にはなりました。
── それもまた面白いですね。単体女優の時にそう思う人が多いと思うんです。逆にキカタン女優になってから、仕事に対する思いがさらに強くなったんですか?
あべ そうです。
── これまで膨大な数の作品に出ていますが、これは面白かったという作品はありますか?
あべ 面白い作品というか、自分の中で意識が変わった作品が『あべみかこの凄テクを我慢できれば生★中出しSEX!』になります。いままで台本ありきでやっていたんですけど、初めて素を出した作品です。しゃべりもやり取りもアドリブだし、セリフも自分で作らないといけないから素でやるしかないんです。
そこでアドリブが上手くいかなくてボロボロになり、ガチでへこんだり、いじけたりしました。
でも、その作品で「初めてあべみかこさんを知りました」というファンもいて、これは素を出してもいいんだって気が付きました。その作品まで猫を被っていたんです。そこからはイベントでも素を出してやるようになりました。
あべみかこの凄テクを我慢できれば生★中出しSEX!
── そこまではブリブリしていましたか?
あべ ツイッターはハートの絵文字を書いたりブリブリしていました(笑)。元々、人見知りなこともあり、イベントでは静かなタイプだったんです。ファンの顔も見ないで色紙に向かいサインとイラストを描いて、「ありがとうございます」くらいのタイプでした。最近はべらべらしゃべりますけど(笑)。
── どの女優さんよりもフレンドリーな対応ですよね。しかも、あべさんや栄川(乃亜)さんのファン同士も仲がいいですよね。
あべ 嬉しいです。
── 栄川さんのファンとも仲がいいのはどうしてですかね?
あべ やっぱりイベントの数の多さでしょうね。
── そこでファン同士顔見知りになりますからね。
あべ 「あ、どうも」くらいになりますよね。
── 作品の話に戻ると、AVの内容が変わると、あべさん自身の意識も変わっていったんですか?
あべ いまの「あべみかこ」ができていった感じです。
── あと、あべさんは「解禁!」っていう大袈裟な解禁作もありませんでしたよね?
あべ ないですね。『本中』で中出し解禁くらいでした。
── 最近は「解禁」が売りになるんですけど、あまり解禁作は意識しないですか?
あべ デビューからの10作品でおしっこ、ごっくん、野外露出もやったし、デビューからパイパンだったので、だいたいのことはやって解禁作がなくなったんです(笑)。エロいことは好きでしたから。
── 「エロいことは好きでした」のありがたい言葉をいただきましたが、私からするとあべさんは性からかけ離れているんです。
あべ よく言われます!(力強く)
── やはり言われますか!
あべ 深夜のライブチャットをやらせてもらっているんですけど、エッチなライブチャットにもかかわらず、ずっとおしゃべりでいい人や、「最近のあべちゃんのAVはバラエティ番組として観ています」っていう人もいます。それはそれでみなさんの楽しみ方だから、自由に観てくれればいいんです。
── ヌケないとかではなくて、原宿にいる文科系のイメージがあるんです。
あべ うん! うん! あとは脱がない仕事もやりすぎたからかな(笑)。
── 「性的な感じがしない」と言うと、それはそれでAV女優としては誉め言葉ではないこともあるじゃないですか。それはどう感じますか?
あべ 最初は「AVをやっているのにな」って気にしていましたけど、他の仕事に興味を持ち始めてからは「よかったな」と思っています。
── 最近は新人女優の頃から「エッチ好きです!」っていう女優さんが多いから、性の香りがしない存在は貴重です。
あべ ははは(笑)。確かにそうです。