── その傾向はどのくらいから芽生え始めましたか?
戸田 不安なことが言えないまま撮影をしていると、摩擦が起きなくてパッと見はスムーズに進むように見えるんですけど、2、3年経験した頃に『ナチュラルハイ』さんで、すごいシーン数の量や、すごい(性)行為が多い作品を撮ったんです。
自分の体調やメンタルややる気をしっかりコントロールしていないと最後まで乗り切れない作品にあたったときや、分からないことや大変なことがあったときには、自分の中で自分のことが分かっていた方が最後まで撮影をちゃんとやれると思ったんです。
その頃から受け身だけじゃなくて、自分自身も作品をよくしようという気持ちで取り組まないといけないと思ったんです。
── そこまでしっかりとした気持ちで撮った自分の作品は観るんですか?
戸田 全然、観ないんです。恥ずかしいんです。
── 1本も観たことがないですか?
戸田 最初の頃は観ていました。でも、観ちゃうと女の子なのでかわいく映りたいって思っちゃうんです。
── かわいく映ることはいいことじゃないですか。
戸田 でも、かわいいだけがエロいことじゃないですよね。普通では観られない角度や瞬間がエロかったりするので、そう言う意味で自分の作品を観ると意識しちゃうんです。
── カメラがこの角度だから、私の顔もこの角度がいいだろうって意識しちゃうんですか?
戸田 そうです。でも、撮りたい角度は監督さんやカメラマンさんが選ぶものなので、私がキレイに映りたい欲を出すのは多分、違うと思うんです。ある意味キレイじゃない部分が映っている方が興奮する人もいると思うので。
そう言う意味で気にしすぎると興奮できないし、よくないと思って観ないんです。あとは恥ずかしいのもあるんです。
── 数年、AV女優をやらないと出てこない深い発言ですね。
戸田 「こういう考えで観るのはヤバい」って、わりと初期に思いました。自分はキレイに映りたいって思うんですけど、私は他の人のキレイじゃないところもキレイだと思ったりするし、キレイじゃないところの方がエロいことも絶対にあるし。
── 一方でファンからはどういう感想をもらいますか?
戸田 デビュー作ぶりに観た人は昔と違うねというか、成長したねって言っていただくことはあります。
── それはいいことです。いまAV界で自分はどういうキャラで、どの立ち位置にいると思いますか?
戸田 変な人だと思いますよ(笑)。
── 「ロリ系女優」みたいなカテゴリーじゃなくて「変な人」ってカテゴリーですか。そういうカテゴリーはないですよ(笑)。『FANZA』のタグで「変な人」ってないですから。
戸田 そのタグを作りますか(笑)。
── 戸田真琴しか入ってこないですけど(笑)。
戸田 誰か入ってくれないかな。デビューしたての頃は「この子はこういう感じの子だ」ってある程度は言えたと思うんです。
── メーカー側もキャラクターを作ってくれますからね。
戸田 そう、そう。「生徒会元副会長で真面目系のおぼこい女優さん」とか言えると思うんですけど、人間として、そういう人間だけではないし、戸田真琴の当初のイメージをずっと演じ続けることはできると思うんですけど、5年やってきて嘘が付けなくて。
嘘じゃないんですけど、微妙な感情や繊細な気持ちを書き残していた方がいいんじゃないかな。まとめられている像をやるだけだと退屈ですし。
でも、作品しか観ない人は作品で作られたイメージで楽しんでくれていいし、いろんな活動をする中で、AVベースじゃないファンも増えたし、ナチュラルな自分に戻ってきたんです。
インタビュー後半は明日公開!
生年月日:1996年10月9日 身長:152cm
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