作品とのシンクロ率が高い女優さんだと、自分がディレクターである意識を忘れさせてくれます
—— 沢庵監督は脅迫スイートルームでは、監督業、カメラマン、演者という三役をやられていますが、これは大変じゃないですか?
沢庵 僕は長年シリーズをやっていて体に染み込んでいるものがあるのでやれていますが、意外と大変です(笑)。噛んだり、台詞が出てこないことが結構あったりします。
—— 噛んでいるところは見たことがありませんが?
沢庵 カットしてなかったことにしてるんですよ。でも女優さんは笑いそうになっていますね(笑)。
—— あんな緊迫した場面で噛まれたら笑っちゃいますよね。
沢庵 作品とのシンクロ率が高い女優さんだと、自分がディレクターである意識を忘れさせてくれます。カメラを回して、ただ嫌がらせしている中年の男になれる。そこにディレクターがいない状態にさせてくれる。
—— そのような女優さんだと撮影はどうなっていくのですか?
沢庵 ヒロインの女性になりきってくれている子だと軸が間違ってないので、ほどよく脱線もしてくれてオリジナリティが生まれてくるんです。世界観を理解できてないと、この軸がないまま進行することになる。
—— 心情をしっかり落とし込んでいないから、少しズレた返しになってしまうのですね。
沢庵 そうなると、まずは軸に沿わせることが大事になってしまうので、自分はディレクターにならないといけなくなるんです。軸に沿わせたらそれなりの流れにはなるんですけど、やはり形式化してしまう感じはありますよね。
—— アドリブを言う遊びが作れないですもんね。
沢庵 アドリブがある人は到着地がわかっているので、どういう台詞の展開になろうが、気持ちがどうあるべきかがわかっているんです。それだとこっちもエキサイトすることができて楽しめるんですよね。そうなった時が奇跡を生んで内容的に跳ねることがあるんです。売り上げに繋がるかは別ですが。
—— 女の子が演じる職種について教えて下さい。
沢庵 「いい女」「仕事ができる女」って印象の職業から選抜されて、実現可能な範囲の職種に落ちついてる感じですかね。本当はキャスター(アナウンサー)とかいつか実現させたいとは思ってます
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以上、20周年を迎えた凌辱モノを撮り続ける鬼才・沢庵監督のインタビュー前編でした! このシリーズのファンとしては、女子アナをぜひ見てみたいですね。
中編では、もっと深いこだわりを伺っております。ファン必見の内容でお送り致しますので、近日公開の中編をぜひお楽しみに!
>>インタビュー中編は明日公開!!<<
・画角に徹底的なこだわりを持つ沢庵監督!街で「写真撮って下さい!」と頼まれた時にも、ついつい画角のこだわりが出ちゃうそうで…。
・男優・しみけんさんの凄い部分! それは「第三の目」を持っているところ…?
・言葉責めの極意とは! 言葉より先に大事にしていることがあるとのことでした! 人とのコミュニケーションにも通ずるので、相手に思いを伝えることが苦手な人にはぜひ見てほしいです!
乞うご期待!
リボルバー・ヘッド @RevolverHead01
ピン芸人。
代表ネタは、山田孝之演じる全裸監督の村西とおるのモノマネ。吉本若手マッチョ部としてクリスタルジムでパーソナルトレーナーも務める。
YouTube『リボルバーチャンネル』