「やっぱりストリップが好きだなあ」
── ニューアートで初舞台を経験してみて何を感じました?
ゆきな えっ、なんだろう。すごい前の記憶なんですけど(笑)、緊張やドキドキもありましたけど、楽しかった覚えが強いです。ダンスの経験もちょっとだけあったので、踊ったり、身体で表現したりするのも楽しかったし。
AVを細々とやっていただけの無名の私を応援してくれたり、見守ってくれるお客さんがたくさんいてくれて有り難いなあって。当時はダンスもへたっぴだったと思うんですけど、なんて温かい環境なんだと(笑)。
一緒に乗っていたお姐さん達も面白くて素敵な方ばかりで、最初から良い印象が持てました。今でもふとした時に「やっぱりストリップが好きだなあ」って思います。
── そろそろベテランの域に入りつつあるゆきなさんですけど、踊り子としての目標はありますか?
ゆきな ストリップがもっと大勢の人に周知されて、素敵な文化として広まる手助けになれればなと思ってるんですけど。いま昭和レトロブームなんて言われてますし(笑)
明確なアレがしたいとかコレがしたいという目標というより、自分が憧れて目指しているお姐さん達に近づきたいなとか、そういう気持ちでやっています。今ご一緒している真白姐さんも目標にさせていただいているお一人です。
── そういえば、今回はゆきなさんとも親交のある、スト女にして女性カメラマンの松田さんが写真を提供してくれたんですよ。せっかくなので彼女について紹介していただけますか?
ゆきな 松田ちゃんは、元々お客さんとして東洋ショー劇場に観に来てくれていたんです。それが広島の劇場(広島第一劇場)に上がった時に取材したいと言われて、広島の閉館週に取材に来てくれたり、彼女が写真展を開くときにモデルとして協力したり、そういう関係が続いています。
── 松田さんだけではなく、今は色々な女性がストリップを応援してくれていて、たとえばストリップの入門書を書いてくれている女性もいますよね。浅草の場合は女性だけで衣装を作ってますし、女子トイレの女性客専用のノートも知る人ぞ知る存在です。
ゆきな そうですねえ。松田ちゃんは同じ女性で同年代なので、距離感が近くてありのままを撮ってくれてる感じがします。普段私が生きている場面を写してくれたりとか。ステージを撮る時も、表面的ではなくて、奥行きのある瞬間を切り取ってくれてるんです。そういう女性が応援してくれているのって、世間にストリップを広めるのに大事だと思うんですよ。相手が女性だとパワーを貰えるというか。仲間という感じがして心強いです。
── では最後に、女性ファンだけではなく、男性に向けても何かメッセージをいただけますか
ゆきな わ、そういうのか、何も考えてなかった(笑)
── サウナのある銭湯に通いたいので差し入れに銭湯チケットくださいとかでもいいですよ!
ゆきな それはヤバイ(笑)。私は言葉にするのが下手くそなんですけど、ステージから皆さんにパワーを届けられたら良いなと思って踊っています。これからも何卒よろしくお願いします(笑)。ずっとストリップを好きでいてくれたら嬉しいなって思います!
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ファニーフェイスで幼く見られることが多いであろうゆきなちゃんですが、話をしてみると実に個がしっかりとしていて、受け答えにも淀みがない実に男らしい方でした。
これが昭和式の厳しい部活で精神を鍛えられた結果なのかなと妙に納得した反面、意外なほどに大局観を持っている事が心強くもありました。
7年目に入ってますます踊り子としての存在感が増しているいま、運命的な演目にも恵まれ、充実期に入った感があります。
なお、6月いっぱいまでやっている浅草公演はゆきなちゃんの説明にもあったように、約10年間の内のファンが選ぶベスト演目だけで構成されています。ビギナーでも初見でハマれるものばかりなので、ぜひ浅草ロック座でストリップを体験してみてください!
REBIRTH 本日開幕!
お客様からのリクエストで構成された新公演「REBIRTH」いよいよ本日開幕!
ゲネプロでも真白希実をはじめ演者一同、この公演にかける情熱が凄まじく、濃厚で痺れる公演になりそうです。
本日初日の1回目は驚きを持って迎えてもらいため、香盤表も掲示しません。お楽しみに! pic.twitter.com/L34KQQ0gyT— 浅草ロック座 (@asakusa693) June 11, 2023