おー、やっと企画だぁ、楽しもう。やったぜー
── えっ、だって別に「AV女優だ」って言われたわけじゃないんだよね。
るい 言われたわけじゃないけど、ちょうど始めた時期とかぶっていたんですよ。「あ、バレてるぅ」と思って。
── 陰陽師の人に?
るい そう、陰陽師に。それで「ヤバイヤバイ」ってパニクった末に、(運転でハンドル操作をする身振りをしながら)「実はさぁ…、東京行くって言ったじゃん…、それ、あの…ちょっとAV女優になろうかなぁと思って」みたいな感じで言ったら、「あ、そうなんだ…、ま、やりたいのなら、やりなよ」って言ってくれて。
── 妹さんはどこまで知ってたんだろうね、お姉ちゃんがエロに興味津々なところ。
るい お姉ちゃんがえげつない同人誌を読んでいるなぁぐらいだったと思います。
── なるほどね、結果、完全にバレる前に自分から話したってことか。
なんか、運がいいのか、本当に流れるままに来ているんだね。東京に出てきて、ちょっと弾けようと思ってハプバーに行き、ハプバー、めちゃ楽しい。これならAVにも出られるかもしれないって、AVの事務所に自分から応募して、気がついたら、単体デビューしちゃいました。
それで、単体から企画に来たときも、「よし頑張ろう」みたいな感じではなかったってことでしょ。
るい まあ、「おー、やっと企画だぁ、楽しもう。やったぜー」みたいな。
── そうなんだねー。「よし、企画に来たからいろいろなメーカーにいって、面接とか頑張ろう」みたいなことはなかったの?
るい 現場数が増えるから、変に現場慣れして、現場で気の遣われない女優になろうとは思いました…。
── うん? どういう意味?
るい なんか、手のかからない女優?
── ああ、現場の人を困らせて、進行の妨げにならないとか? でも、なんでそんなこと思ったの? そういう困らせる女優さんの噂を聞いたとか?
るい いや、今まで誰かに気を遣われるというか、こういう扱いをされるということがなかったから、だからこの業界に入ったら凄いことを他人様からされていると思って…。
── そうか、今まであまり肯定感のないままきちゃったから、お姫様扱いされるようなことがなかったんだ?
るい そうです。それが逆に居心地が悪いというか、仰々しくて申し訳ないなと思っていて、だから現場に慣れて、働くのが楽というか、一緒に楽しい現場になるように頑張ろうということは思いました。
── いやな現場とかないの?
るい いやな現場?
── …無い?
るい うーん、よくわかんない待ち時間の時はあるんですけど、達成感がすごいんで、そういう時も。「おわったぜー!」って。
(ここでマネージャーさんが「文句も一度もないですね。現場、終わって」とひと言添える。)
るい 私、現場は好きですね、現場が好きって最近、思ってます。
── それはすごいことだね。じゃ、愚痴もないんだね。2年以上、AVの仕事をやっていて。それじゃーとにかく現場は楽しいんだね。
るい 楽しいです!
── そうかぁ、今、楽しいのか。じゃあ、今後はどうしていきます、妃月るいは? 今が楽しいのはいいとして、これから…。
るい (しばらく考え込んだあと、ニコリとして)一緒に考えてください(笑)。
>>その4(最終回)は明日公開!