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【『私の奴隷になりなさい。第2章 ご主人様と呼ばせてください』主演女優・行平あい佳インタビュー】「SMの根本が分からなかったので、大学の図書館に行ってそういう精神論はどこから来るのか論文を読みました」

伝説の映画『私の奴隷になりなさい』の続編『私の奴隷になりなさい第2章 ご主人様と呼ばせてください』ヒロイン・行平あい佳インタビュー

2012年公開時、銀座シネパトスを連日満席にし単館上映ながら1館で興行収入2,000万円超えを記録。映画のヒットとともに壇蜜の名を世に知らしめた伝説の映画『私の奴隷になりなさい』の続編『私の奴隷になりなさい第2章 ご主人様と呼ばせてください』と『私の奴隷になりなさい第3章 おまえ次第』(配給:KADOKAWA)の公開が決定!

『私の奴隷になりなさい第2章 ご主人様と呼ばせてください』のヒロインを演じるのは、オーディションで抜擢された行平あい佳さん。早稲田大学を卒業後、女優を志しながら映像の現場を肌で感じたいと助監督として現場参加。2年ほど様々な監督のもと撮影現場を経験し、その後本格的に女優業を始めると同時に画コンテ作家として独立。

また、行平あい佳さんの母親は日活ロマンポルノの往年の大スターであり、「ロマンポルノ界の聖子ちゃん」の愛称で親しまれた寺島まゆみさん。かねてより「お母さんのような女優になりたい」と希望を持ち続けていた本人にとって待望の役柄が決定した。
今回はそのシンデレラガール・行平あい佳さんを直撃! 単独インタビューをしました!

女優の前は映画・CMなどの助監督やMVの監督を経験

── 真っ赤なドレスですね。

行平あい佳(以下、行平) 役のイメージで着てきました。前から着たかったんです。これを。

── 大学を卒業されて映像制作をやっていたようですが、元々、映像関係には興味があったんですか?

行平 ありました! ありました! 元々、俳優部になりたくて映画のサークルに入ったり、きっかけづくりの延長線で助監督があったりしたんです。出る側が元々はやりたかったんです。

── ずっと女優志望ではあったんですね?

行平 映像業界に入りたい気持ちが強かったので、あまり就職活動には熱意を出せず、大学在学中から和菓子屋さんでアルバイトをしていたんですけど、このまま和菓子屋さんにいても映像業界に近づけないのではという暗澹たる気持ちになってました。それで、元々、映画のサークルに入っていたので、その時の先輩が助監督探してるよって言ってくださったことがきっかけで、だったら助監督をやっていた方が映像に近づけるんじゃないかと助監督の仕事を始めました。

── どんな作品の助監督をやっていましたか?

行平 映画もやっていたんですけど、プロモーションビデオとかCMが結構、多かったです。人が足りていないのであの現場、あの現場といろんな人に呼ばれて行ってました。

── 行平さんのTwitterで拝見したんですが、チャランポランタンのMVを撮っていましたよね? 

行平 撮っていました! 監督と編集と企画をして、撮影以外はやっていました。すごく楽しくやらせていただきまして、王道のアイドルビデオをチャランポランタンさんにやってもらおうと撮りました。

 

「私は俳優になる」っていつの間にか思っていました

── 映像の世界に入りたいって思ったきっかけは何ですか?

行平 おおもとのきっかけは母の存在がかなり大きかったです。映画に対しての距離の近さが、映画を見るのが好きっていうより、映画の世界にいた人なので、そこの距離感がものすごく近いものがありました。それで、憧れがいちばん最初に来たのかなあ。これがあったから絶対に俳優になるんだっていう面白エピソードは特になく、助監督とか制作部とか色々遠回りしましたけど、「私は俳優になる」っていつの間にか思っていました。

── 演劇部とかは入ってなかったんですか?

行平 中高となくて、中学生の時はアナウンスをやっていて、高校はオーケストラ部に入っていました。早稲田大学に入れれば映画サークルが有名だから絶対、映画サークルに入ろうくらいの気持ちでした。

── 今回のオーディションの話はどこから来たんですか?

行平 事務所から、「こういうのがあるから受けてみる?」ってお話をいただきました。元々、壇蜜さんがやられていた『私の奴隷になりなさい』を拝見して、原作を読ませていただいて「絶対、何が何でもやりたいから、やらせてください」って言って、その数日後にオーディションに行きました。

── どんなオーディションでした?

行平 原作と脚本を読ませていただいた感想を言いました。純文学の香りのする繊細な文章で書かれているので、そこに対する熱弁をふるいました。文学性が素晴らしくかっこいいと、映像化するならどうしても出させていただきたいですと。

── 濡れ場がある映画ですがそこは気になりませんでしたか?

行平 別段何か不安になることもなく、何が不安なのかも分からないくらい無知だったので、始まってから気が付きました。ああ、こいうことなのねって。映画や漫画、絵画など女性の裸をきれいに表現しているものに対して、前から好きだったので、こんなにいい機会をいただいて大丈夫かな? っていうそっちの不安はありました。

 

大学の図書館でSMの論文を読んで勉強しました

── SMが題材の映画ですが勉強はしました?

行平 根本が分からなかったので、大学の図書館に行ってそういう精神論はどこから来るのか論文をまず読みました。胸のあたりでしっかり理解していないとなぞるだけだなと思ったので、一回、学術的なものを取り入れてみようと思いました。腑に落ちました。SとかMとかっていうくくりは意外とあいまいで、元々、Mの人がSに転じることもあるし、どちらの要素も持っていないと出来ない。はなからSの人もいなければ、はなからMの人もいない、自然発生的にいきなりSの人なんて確かにいないかもしれない。そういうあいまいさを文章に書いていてくれていたのを読んで理解して気づきました。

── そこで役を深く感じられたんですね。

行平 そうですね。理解はしましたね。それにいろいろ他の作品も見させていただいて、意外と身近に転がっているんだなと撮影を通して思いましたし、意外と縁がないだけで交わろうと思えば交わえると気づきました。

── 撮影の時はスッといきました? エイッていきました?

行平 気持ちはそんなに緊張してなかったけど、体が緊張していることに気づいて、どちらかと言うと気持ちはス~ッといったけど、体はエイってやらないと緊張してました。崖から飛び降りるように飛び込んだっていうよりは、その前に監督さんとコミュニケーションをとっていたので不安はなくス~ッといけましたね。

 

みなさん何かしらのフェチズムを持っているでしょ、全員変態ですよ(笑)

── スタッフの時と俳優になった時の現場の雰囲気は違いました?

行平 助監督の時は走り回りすぎていて、何をしているのか細かく見られなかったんですが、俳優部として関わらせてもらったときにどういうことを技術部のみなさんがやっているのかしっかり見ることができ、より一層映画を作っている人たちを見られました。

── 今回、演じた明乃はどういう人物像だと思いますか?
行平 本当に普通の子だと思っていて、主婦もやってるし、会社でも働いているから誰でも明乃になれる。ある意味、無色透明というか突飛なこともしていないし、普通の人がこういう世界に迷い込める導入口。普通の生活もしていて、普通の社会的関係も築ける、普通の子っていうイメージでやっていました。

── 映画を拝見すると、明乃は思い切りがいい人だなと思いました。

行平 そうそう! 思い切りはいいんですよ! 自分の芯はちゃんとあって、流されている感じではないんです。

── 明乃が男の人を育てている感じに見えるんですが、ご自身は男を育てるってどういうことだろうって思います?

行平 自分ではものすごく年上の人が好きだと思っている節があるんですけど、周りからは年下の方があってるよって言われます。何故か考えたら、年下の男の子ってかわいいじゃないですか。「いっぱいご飯食べな」とか言いたくなる気持ちはありますね。母性本能なのかな? (ご主人様役の)目黒さんにもちょっと思いましたよ「しっかりしなよ」、「大丈夫?」と。

── 劇中で普通って何? 変態って何? セリフが出てきますが、普通と変態の境界線ってどこだと思います?

行平 え~、難しい~どこだろう! 二人の関係性にもよりますよね。どうなんだろう? 泣くほど嫌がられたら変態って自覚した方がいいですかねー? でも、みなさん何かしらのフェチズムを持っているでしょ、全員変態ですよ(笑)。

(インタビュー:デラべっぴんR編集部 撮影・インタビュー構成:神楽坂 文人)

プロフィール
行平あい佳 (ゆきひら あいか)
1991年8月8日 東京都出身 早稲田大学を卒業後、フリーの助監督として2年間撮影現場で働き、その後画コンテライターに転身。同時に念願の女優業も開始し、現在に至る。往年の日活ロマンポルノ看板女優・寺島まゆみの実娘。
主な出演作 『素敵なダイナマイトスキャンダル』(2018/冨永昌敬監督)「コウノドリ」(2017/TBS)
■『私の奴隷になりなさい第2章 ご主人様と呼ばせてください』上映情報■
出演:毎熊克哉 行平あい佳 百合沙 三浦誠己
原作:サタミシュウ「ご主人様と呼ばせてください」(角川文庫) 
監督:城定秀夫 脚本:石川均 城定秀夫
制作:ステアウェイ 製作・配給:KADOKAWA
9月29日(土)より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開!
■『私の奴隷になりなさい第3章 おまえ次第』上映情報■
出演:毎熊克哉 杉山未央 百合沙 行平あい佳/池田良 石田佳央 原田裕章/川合瑞恵 範田紗々 山根千芽 福山理子 榊英雄
原作:サタミシュウ「おまえ次第」(角川文庫) 
監督:城定秀夫 脚本:石川均 城定秀夫
制作:ステアウェイ 製作・配給:KADOKAWA
10月13日(土)より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開