
香水じゅん「月で逢いましょうvol.138」ライブレポート!
その歌声が響いた瞬間、この夜が特別なものになると誰もが感じていました。
2月13日、東京・三軒茶屋のGRAPEFRUIT MOONで「月で逢いましょう#138 香水じゅん」が開催。超満員の客席に包まれる中、香水じゅんちゃんがステージへ姿を現しました。昨年11月のセカンドワンマンで観る者の心に強い余韻を残した彼女が、この夜どんな物語を紡ぐのか。期待と静かな緊張が重なる中、ライブはゆっくりと始まりました。

今回もじゅんちゃんの音楽を支えるのは、平方元さん(キーボード&コーラス)と福田正人さん(ギター&コーラス)。信頼できる布陣のもと掲げられたサブタイトルは「HARVEST」。三部作として続いてきたワンマンライブのひと区切りとなる、節目の夜でした。
ステージに現れたじゅんちゃんは農婦の姿。客席から自然と「かわいい」という声が上がります。しかし舞台には麦やリンゴが置かれ、その可憐さの奥にある物語を静かに示していました。祝祭のようでいて、どこか寓話めいたステージセット。その中で始まった1曲目は『忘れじの言の葉(feat.安次嶺希和子)』(未来古代楽団)。ゆったりとした歌声が会場を包み込み、観客を静かに物語の中へ導いていきます。
続く『Yield』(Sound Horizon)では、この夜のテーマが輪郭を持ちはじめます。「収穫」「甘い果実」「真っ赤な果実」という歌詞の奥に潜む意味を確かめるように、一音ずつ丁寧に紡いでいきました。幸福の象徴のはずの果実が、どこか背徳の匂いを帯びて響いていきます。
『エルの楽園[→side:E→]』(Sound Horizon)では一転して壮大な世界が立ち上がり、観客はまるで舞台作品を観ているかのように引き込まれていきます。続く『林檎売りの泡沫少女』(yukkedoluce)では軽やかなリズムの中に失楽園の物語が潜み、笑顔で歌う姿がかえって胸を締めつけます。
『The Beast.(feat.初音ミク)』(スペクタクルP)では怒涛の歌詞を一気に歌い上げ、圧倒的な歌唱技術を見せつけました。そして『マトリョーシカ』(あいみょん)では、それまでの抒情的な空気を塗り替えるような迫力で、ステージの温度を大きく変えていきます。
『トップシークレット』(すこっぷ)に入る直前、農婦の衣装を脱ぎ、修道女へと姿を変えたじゅんちゃん。その手に握られていたのは禁断の果実。甘く、美しく、そして取り返しのつかない選択の象徴を抱えながら歌う姿に、このライブが決定的な地点へ踏み込んだことを感じさせました。

ライブは終盤へと進んでいきます。『虹と蜂(L Ver.)』(女王蜂)では詩を朗読するように言葉を紡ぎ、『月と恋人』(谷山浩子)では淋しさを帯びた物語をやわらかな光で包み込むように歌い上げます。続く『おとなの掟』(Doughnuts Hole)では、自由と孤独という矛盾を抱えたまま立つ姿が、会場の空気を静かに張り詰めさせました。
そして曲後、初めて「みなさんこんばんは、香水じゅんです」と言葉を口にして、「みなさまのおかげでうまくいろんなものが収穫できたと思います。このライブを通して、いろんな活動をこれからもしていきたいと思います。もしよかったら今後も温かい目で見ていただけると幸いです」とMC。飾らない言葉でしたが、そのまっすぐな響きが、この夜に積み重ねられてきたすべてを静かに照らしていました。

再び歌われた『Yield』が余韻を繋ぎ、最後に届けられたのは『月光』(鬼束ちひろ)。厳かに始まり、やがて祈りのように広がっていく歌声が会場を満たしていきます。一音一音が胸の奥へ沈んでいくようで、誰もが息を潜めて聴き入っていました。歌い終えたあとに訪れた静寂が、ライブの深さを物語っていました。


終演後、今回のコンセプトについて、じゅんちゃんにコメントをいただきました。
――今回のライブのコンセプトを教えてください。
「コンセプトは『収穫祭』です。今回で3回目のワンマンになるんですけど、三部作という位置づけで、今回がひと区切りになります。そこで『HARVEST』というテーマにしました。季節外れの収穫というイメージで構成していて、禁忌の果実であるリンゴをベースに演目を組みました。2曲目に歌った『Yield』も普通の曲に見えて、不倫の歌だったりします。『おとなの掟』も椎名林檎さんが作った曲で、『トップシークレット』もリンゴをベースにして作った演目なんです」

――なるほど。
「『マトリョーシカ』は、それまで着ていた農婦の服を脱ぐ演出を入れたんですけど、人間の二面性を表現したんです。人ってなかなか本当の姿はわからないじゃないですか。だから一度むき出しの状態で歌いたい曲たちを後半に配置して、まっさらな状態で歌う構成にしました」
――農婦から修道女になった意味は何ですか?
「農婦は何事もなければ平穏な生活を送れる存在なんですけど、禁忌の果実に手を出してしまったことで、もう元の生活には戻れなくなる。出家のような意味合いを込めて、あの演出にしました」

収穫は終わりではなく、次の季節へ向かうための節目です。この夜、じゅんちゃんは確かに何かを刈り取りながら、同時に新しい種を蒔いていました。
物語として完結しながらも、その先へ続いていく気配を確かに残したステージ。だからこそ、あの歌声の余韻はまだ胸の中に残り続けています。彼女はまた、新しい物語を携えて月の下に帰ってきてくれるでしょう。これから始まる第二章が楽しみです。
(写真・取材:神楽坂文人)
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