—— ちなみに一番スベったネタは?
神 んー、基本的にスベっていましたからね(笑)。ネタの内容が思い出せないくらいスベった記憶があるのは、キングオブコントの予選に出た時でした。ひとつもウケなくて頭が真っ白になってとんでもない空気だったのは覚えています。「人ってこんなに笑わないことあるんだ」って思いました……。
—— 思い出せないって相当だったんでしょうね。一番ウケたネタは?
神 元々ボクシングジムに通っていたので、ボクサーの格好をしてパンチをしながら芸能人を斬っていくというネタをやっていて、これはウケていたと思います。よくありがちなやつです。
—— そこからなぜ男優になったんですか?
神 「これ以上やっても可能性はないな。」って感じ始めたんです。そんな時に当時あった「FuuTube」っていう風俗店の体験動画を配信しているサイトが男優を募集していたんですよ。
—— 私もその頃は風俗が大好きだったのでお世話になっていたサイトです。
神 あ、そうですね。「風俗DX」は結構有名で知っている方が多いですが、「FuuTube」の話ができるなんてめちゃくちゃ嬉しいです。僕も風俗が大好きだったのでずっと「FuuTube」を見ていました。まさかリボルバーさんが知っているとは! テンション上がります!
—— 休みの日は風俗店を3軒ハシゴするのが当たり前でした(笑)。
神 3軒ってヤバいっすね(笑)。それで、「FuuTube」を運営していたアキバマサトさんという方が新しい男優オーディションを開催して、これに応募したのが男優になったキッカケですね。
—— 芸人を辞めると決めてから応募したんですか?
神 いえ、結果的にはこのオーディションに受かって芸人は辞めることになったのですが、「受かるわけないけど今の状況を打破するために試しに受けてみよう。好きなサイトだし」くらいの軽い気持ちだったんです。
—— 倍率はどれくらいだったんですか?
神 思ったより応募した人は多かったみたいですね。とりあえず最終面接で会ったのは5~6人だったので、それまでに落ちた方は結構いたと思います。まさかのまさかで、最終面接で僕だけが受かったんです。
—— 合格者1人って凄いですね。面接ではどんなことを話したんですか?
神 風俗サイトなので「どんな風俗が好き? 性感帯は?」みたいなエロを交えた会話でしたね。特にチンコを見せるみたいなことはなくて、普通にアキバさんとお話をしただけでした。
—— 受かった時の心境を教えて下さい。
神 正直受かると思っていなかったので複雑でしたね。男優という仕事はやはり世間体とかいろいろありますから。でもせっかく選んでくれたんだから「周りには内緒にしてとりあえずはやってみよう」と思ったのが率直な心境でした。
—— 初めてのお仕事はどんな内容でしたか?
神 関内にある巨乳デリヘル店のPR動画のお仕事でした。呼んだ女優さんを風俗嬢に見立てて、挿入はしないですけど、素股だったりフェラだったりというお店のコンセプトに合ったプレイをやるという感じで。
—— おぉ! 初現場の感想を教えてください。
神 一切勃たなかったんです(笑)。現場にいたアキバさんは初現場ということで優しくしてれてやりやすい状況を作ってくれたのですが、ピクリとも反応しなかったですね。「ここまで勃たないものなのか……」と思いました。
—— やはり人前で勃起するのは簡単じゃないんですね。
神 失敗からのスタートでしたが少しずつ慣れてきて、FuuTubeさんから月に1~2回はオファーしてもらえるようになり、4ヶ月くらいが過ぎていました。FuuTubeさんが「バイトしながらやってるならここの運営会社で社員をやらない? 安定した給料も支払えるからどう?」って誘ってくれたんです。たしかに今の状況だったらその方がいいと思ったので働かせてもらうことにしたんですね。