—— Twitterに「羞恥モノの脚本を提出して撮影日直前に、女優さんNGがあるという事は珍しくないので、手加減が難しい」と投稿されていますが、詳しく聞かせてもらってもいいですか?
きむら マネージャーさんを通した段階ではOKでも、当日台本を読んだり、実際にその格好をしてみたら、やはり女優さんからNGを出されることが結構あるんです。僕が現場にいなければLINEが来て「こういう状況なのですが、代替案はありますか?」みたいな連絡が入ることもあれば、現場で監督さんが代替案を提示して交渉したり、そのシーンが丸々カットになったりしますね。
—— 例えばどんな事例がありましたか?
きむら 羞恥モノという依頼を受けていたので、女優さんを犬に見立てて骨のオモチャを投げて、それを咥えて戻ってくるというシーンを書いたんですね。でもそれは「屈辱的過ぎる」となったらしく、しかもその女優さんは綺麗系で売っていたのでマネージャーさんからも「イメージに合わない」って言われてしまったんです。なので犬にはなってもらったのですが、ワンワンと言うだけになったことがありました。基本的には、書いたものよりソフトになることが多いですね。
—— きむらさんが脚本を担当された最新作のミドコロを聞かせて頂きたいです。
きむら 3月にビックモーカルより発売された『寝取られ巨乳妻!08』という作品の脚本を担当させてもらったのですが、まず僕は「ドラマモノを書いてほしい」と依頼を受けた時に、圧倒的に寝取られが多いんですね。AV界でそれだけ寝取られが流行っているってことなんでしょうが、この作品はシリーズが続いていた中で、僕は8にして始めて担当させて頂くことになったんです。
—— なるほど!売れているシリーズを新しく担当された訳ですね!
きむら なのでシリーズ8ともなると、作品にはここだけは外せないっていう「型」があって、ユーザーさんもそこを求めていらっしゃるわけですよ。でも変化が必要ってことで、ご依頼を頂いたんです。なので過去の作品を全て見返して「こことここは必ず必要だから残して、ここは変えていいんだ」みたいな感じで、パズルのように組み合わせて作っていきましたね。
—— そんな中でも「特にこだわった!」というシーンを教えてください。
きむら 寝取られモノ全てでこだわっていることがあって。寝取られた奥さんや寝取る男性よりも、寝取られた旦那や彼氏の滑稽さに一番力を入れているんです。奥さんと寝取る男性がヤッているだけだと、ただ女優さんと男優さんがヤッているだけになるのですが、それに対する寝取られた旦那や彼氏のリアクションこそが寝取られモノの醍醐味というか、一番肝になる部分だと思って書いたので、この部分を見て頂ければと思います。
—— 旦那さんの表情に注目して見させて頂きます。