【『グッドバイ、バッドマガジンズ』イベントレポート!】
昨年10月、東京・テアトル新宿で期間限定上映ながら評判を呼び、その後は全国各地の映画館で拡大公開。そして今夏、CSのWOWOWで初放送され、ネットのApple TV+で配信も決定した映画『グッドバイ、バッドマガジンズ』。
その放送と配信を記念したイベント「『グッドバイ、バッドマガジンズ』が止まらない」が、7月10日、東京・新宿歌舞伎町にあるロフトプラスワンで開催。超満員の観客が集まった。
2月に行われた同映画イベントはこちら
イベントには同作監督の横山翔一さん、同作プロデューサーの宮嶋信光さん、あさひなハル役を演じたAV女優の架乃ゆらちゃん、渡奴誠二役を演じた俳優の菊池豪さんが出演。
様々な撮影秘話や裏話が飛び出した。
まずは、「今日のトークショーは盛り上がっていきましょう!」とゆらちゃんが音頭を取り、乾杯からスタート。
そして、スクリーンには主演の森詩織役を務めた杏花さんからのメッセージが上映された。
このメッセージを受けて、「杏花さんと私は見た目が似ている。身長や髪の長さも同じくらい」とゆらちゃんがコメント。
横山監督も、「2人が並ぶと似た雰囲気になる。あえて近い雰囲気にして鏡みたいな感じにした」とキャスティング秘話を明かした。
また、ゆらちゃんは出演話をもらった時、「そもそも台本がめっちゃ面白かった。ハル先生の役は私がセクシー女優をやっていて、ちょこちょこコラムの仕事もいただいているので、将来の私の姿かなと思った。ハル先生は(編集部と)違うところにいる役だし、私の本業はセクシー女優だから、他の役者さんとは違うところにいるので、そこも似ていた」とハル先生役の気持ちを振り返った。
さらに、印象に残ったエピソードも聞かれると、「撮影は1日しか参加していなくて、リハーサルを含めると2日間でした」とゆらちゃんが言うと、司会者がその短い期間で撮影したことにビックリする様子が見られた。
続けてゆらちゃんは、「それまで編集部の鬱屈した撮影シーンが続いている中で、青空の下、屋形船で女の子2人が焼き鳥を食べるシーンがあったんですけど、スタッフさんが『青空を久しぶりに見た』と言っていたんです。青空でよかったなと思いました」と印象に残るシーンを語ってくれた。
その後、スクリーンにメイキングシーンが流されると、「(撮影時期は)コロナ禍で芝居が出来ない時期だったのでみんな熱量がすごかった」と横山監督が撮影現場の雰囲気を語った。
登壇者の熱い気持ちが語られた前半が終了。後半は客席にいた出演者たちが次々と紹介され挨拶。
こうしたイベントに出演者が集まるのは監督の人徳だろう。
そして、再びメイキング映像では、クランクアップの貴重なシーンが続々と上映され、当時の撮影現場の熱気あふれる雰囲気が再現された。
その他にも映画を作るに当たっての取材エピソード、キャスティングでこだわった話などが展開され、未公開シーンやNGシーンも上映。同作ファンにはたまらないエピソードが多数語られた。
最後は客席にいた出演者も登壇し記念撮影が行われ、イベントは大団円を迎えた。
同イベントを振り返り、ゆらちゃんは「今日は来てくださり本当にありがとうございます。今後もこの作品を長く愛して、たくさんいろんな人に広めていただければと思います」とファンに感謝の言葉を述べた。
宮嶋プロデューサーは「本当に多くのスタッフに恵まれてきました。
もっと、もっと羽ばたけるように頑張ります」とさらなる飛躍を誓った。
そして最後に横山監督は「たくさんの方にこの映画を応援していただき、みなさんのおかげで3回もイベントをさせていただいて、本当に嬉しい思いでいっぱいです。地味な映画ではあるんですけど、仕事や生活でなにかがあった時には立ち返って、『明日もやるか』という気持ちになっていただける作品になれたら、めちゃくちゃ嬉しいので、今後とも『グッドバイ、バッドマガジンズ』をよろしくお願いします」と作品に対する熱い思いを語ってくれた。
いまやエロ本のみならず雑誌文化全体が風前の灯となり、今後、このような現象が増えていくのは確実だ。そのため、同作は貴重なドキュメントとも言え、今後、永久に後世に残るだろう。
■同イベントのアーカイブを購入すると2023年7月24日23時59分までご覧になれます。
詳しくはこちらから。
(写真・取材:神楽坂文人)
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