【月乃ルナ「月で逢いましょうvol.118」ライブレポート!】異質でパンキッシュな世界観が炸裂! 月乃ルナ初ワンマンライブは鬼気迫るボーカルで会場を完全に掌握!

月乃ルナ「月で逢いましょうvol.118」ライブレポート!

『ニューカマーSP』、『Sweet Memories2024』と、そのパンキッシュなステージングで観客の度肝を抜いた月乃ルナちゃん。待望の1stワンマンライブ『月で逢いましょう#118 月乃ルナ』が、5月8日、東京・三軒茶屋にあるライブハウス「グレープフルーツムーン」にて開催されました!

笑わないステージング、突き刺さるような声、魂の叫びにも似たシャウト。ブレない価値観、媚びない立ち姿、そのすべてにおいてルナちゃんの世界が濃縮された一夜であり、どこまでもアーティストとして突き抜ける、異質で鮮烈な存在感を放つライブとなりました。

サポートミュージシャンには、福田正人さん(ギター)、髙島ユータさん(キーボード)という百戦錬磨の実力派コンビ。月乃ルナという存在を静かに、確実に音で支えます。

 

ライブは『SPARK』(THE YELLOW MONKEY)からスタート。直立不動、退廃的なムードのなか、切実なトーンで歌い上げます。

曲後は短めの挨拶を挟み、『世界の終わり』(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)を激しく、輪郭のあるシャウトで熱唱。客席が一瞬息を呑みます。アダルト界でTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTを歌うアーティストは極めて稀。音楽に対するルナちゃんの志向と矜持が垣間見えます。

このタイミングで、さりげなくサポートメンバーを紹介。続いての『挽肉』(Haze)では、まるで何かに取り憑かれたような表情で歌うルナちゃん。張り詰めた空気が会場を支配し、観客の集中力が最高潮に達します。

しかし、緊張ばかりではないのがルナちゃんのステージ。「挽肉つながり」で、好きな挽肉談義がMCで繰り広げられます。まさかのラム肉好きという答えから、ジンギスカン談義に発展。ステージとの高低差、緊張と緩和のバランスも絶妙です。

 

『スタンドバイミー』(the peggies)では、感情をストレートに放出し、疾走感ある歌声で観客の心を揺さぶります。続く『DEAR FUTURE』(COALTAR OF THE DEEPERS)では、一言一句を噛み締めるように歌い上げ、歌詞をまるで自らの中で育てて放つような、独特の表現が印象的でした。

両曲とも、好きなアニメのテーマ曲とのこと。アニメ好きという意外な一面がMCで明かされ、観客との距離感も一気に縮まります。さらにファンからの質問コーナーも突如開催。「最近の推しアニメは?」、「最近好きなドラマは?」といった質問に丁寧に答えていく姿が印象的でした。

 

終盤戦に突入し、『M@HφU☆少女。。』(後藤まりこ)、『るるちゃんの自殺配信』(神聖かまってちゃん)、『社会の窓』(クリープハイプ)と、エッジの効いた強烈な3曲を連続投下。シャウトを効かせた鬼気迫るボーカルで、会場を完全に掌握します。

「怒涛の3曲でしたね。疲れた。なんでエネルギーがいる曲を後半に固めたかっていうと、テンションを上げたかったからかな。最初の曲は『M@HφU☆少女。。』、続けて『るるちゃんの自殺配信』、今歌った曲は『社会の窓』です。『ルナちゃんの自殺配信』じゃなくて、『るるちゃん』ですからね。今日はすごく楽しいです」とジョークを交えてコメント。

 

緊張の初ワンマン。その中で自由に、好きな歌を好きなように歌えることの喜びが、語られる言葉の端々から滲み出てきます。

最後のMCでは「普段はAVの仕事をしてるから、こういうイベントに需要があるのかなって不安だったし、歌もプロじゃないし、歌詞もぐだぐだだし、誰が聞いてくれるんだろうって思ってたけど、こうやって人が集まってくれて、聴いてくれて、楽しい思い出になりました。またライブをやりたいなって思ってます。
ふく(福田正人)ちゃんと出会えたのも、ユータ(髙島ユータ)さんと出会えたのも、この場所のおかげです。そもそもAV女優をしてなかったら、ここに立ってなかったし、好きな曲もたぶんカラオケで歌って終わってたと思うんです。人に聴かせるようなレベルじゃないかもしれないけど、こうして足を運んで聴いてくれるみんながいて、もちろん感謝もあるけど、いつも胸が熱くなっています。
どこにいても、どんな場所にいても、応援してくれるみんながいるから、私はここまで続けてこれたし、好きな歌を好きなように歌うこともできたし、楽しくライブができる仲間もできたし、本当にありがとうっていう気持ちしかないです。
そのありがとうを少しずつ返していけたらいいなって思ってます。まだまだ返しきれてないと思うから、私はまだまだ頑張ります。これからも応援しててください。一緒にいろんな経験をみんなとできたら嬉しいです。
最後の曲にいこうかな。アンコールはありません。アンコール文化があんまり得意じゃなくて、全力を出し切って終わりでいいじゃんって思っているんです。だからアンコールはないけど、最後の曲でたくさん盛り上がってくれたら嬉しいです」と語り、『群青日和』(東京事変)を感情あらわに歌い切り、激しいステージは幕を下ろしました。

 

AV女優という肩書きのまま、どこまでも真摯に、独自の音楽的表現を追求する月乃ルナ。その姿は、アイドル、J-POP、ボーカロイドといった主流とは一線を画し、まったく異なるライブ空間を提示してくれるものでした。

今後も、この異質なまでに個性が際立つライブが続いていくことを願っています。月乃ルナという才能が、もっと自由に、もっと解き放たれていくことを願いながら、また、月で逢いましょう!

月乃ルナ所属NAX事務所X:@nax_NAX2022
ミルキーポップジェネレーションX:@mpgeneration

(写真・取材: 神楽坂文人

関連商品

タイトルとURLをコピーしました