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【舞台『無慈悲な光』レポート!】つぼみ、山岸逢花、AIKA、あべみかこ、加藤あやの、本庄鈴が演じた舞台を独占公開!女優として開眼した彼女たちの迫真の演技に感動!

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つぼみ、山岸逢花、AIKA、あべみかこ、加藤あやの、本庄鈴、初共演の人気セクシー女優6人が体当たりで演じた舞台『無慈悲な光』独占レポート!

わたしは人間…?!それとも…

見た目はどうみても人間なのに、「M01」「M02」など記号化された文字の羅列で呼ばれる実験用マウスたち。

演技を生業としているのに、「AV女優」「セクシー女優」など何故か女優の前に余計な冠が付く女優たち。

舞台で懸命に演技をし、見る者を感動させ考えさせた彼女たちは、ある意味、侮蔑的な冠など必要としないひとりの「女優」だった。

7月4日から7日まで東京・下北沢のGeki地下Libertyで行われた舞台『無慈悲な光』には、つぼみちゃん、山岸逢花ちゃん、AIKAちゃん、あべみかこちゃん、加藤あやのちゃん、本庄鈴ちゃんが登場。

この舞台はイベントやニコ生放送で共演し、彼女たちから慕われているお笑い芸人のカジさんが演出・プロデューサーを務めた話題作。脚本はえのもとぐりむさんが書き下ろした『マウスの道徳』がもとになっており、役者で演出家も務める坊屋たいとさんがカジさんと共同で演出を行った。

舞台はつぼみちゃんが科学者を演じ、山岸逢花ちゃん、AIKAちゃん、あべみかこちゃん、加藤あやのちゃん、本庄鈴ちゃんが実験用マウスを演じるシリアスな作品。

つぼみちゃん演じる科学者はまさに無慈悲。上からの命令を淡々と遂行し、実験用マウスを次々と殺していく役。つぼみちゃんのパブリックイメージとは正反対のキャスティングが絶妙。今回、出演した6人のなかで、この冷酷な科学者役をつぼみちゃんにしたのは大正解だった。

AIKAちゃんはギャルのイメージが先行するが、今回はクールで論理的な実験用マウス役。最後、冷酷な科学者に人間としての心を取り戻すよう訴えるシーンは、この舞台のクライマックスであり多くの人の涙を誘った。

あべみかこちゃんの明るく無邪気な役はまさにうってつけ。その天真爛漫さはこの舞台の光であり、現代人がなくしてしまった性質を全て持っている役だった。アルビノという病を抱えている役も演じ、複雑な役柄を見事に表現してくれた。

反抗的で協調性がない役を演じた本庄鈴ちゃんも絶妙なキャスティングだった。美しい顔立ちの彼女が、一切、笑顔を見せず終始、下を向き反抗的な態度を演じたことは画期的。今後、演技の幅が広がる予感がした。

マウス役のなかで最も常識的なマウスを演じた加藤あやのちゃんは、イメージ通りの役で舞台に安定感と安心感をもたらした。育てられた境遇にコンプレックスを抱きながらも、日々に希望を見つける役は舞台に一筋の光明が差し込んだ。

山岸逢花ちゃんは他のマウス全員を見守り、見つめる優しい役が本人のイメージ通り。常にあやとりの紐を持ち、それをきっかけにコミュニケーションを図る姿は不器用でもあり、なんとか意思疎通を図りたいと努力している姿にも見え、難しい役どころを演じてくれた。

今回のテーマをそのまま受け止めれば、動物実験の倫理、不条理だが、それを様々な現象に置き換えることが可能だ。

生まれた境遇の不平等、自身が持つ身体的特徴への不満、多数の幸福につながることなら少数の犠牲は厭わないことへの不条理、それぞれが抱える日常の矛盾が浮かび上がる問題作だった。

今回、「AV女優」が演じるということで、彼女たちもまた「マウス」に似た境遇なのかもしれない。演技を職業としているにもかかわらず、社会からは排除され、ひとりの「女優」としては見てもらえないこともしばしばあるのが現実。

しかし、今回の舞台に出演した彼女たちはまぎれもなく「女優」だった。そこにはマウスのように名前さえ付けられずアルファベットや数字で呼ばれる「女優」は誰もいなかった。

舞台にいたのは「つぼみ」であり、「山岸逢花」であり、「AIKA」であり、「あべみかこ」であり、「加藤あやの」であり、「本庄鈴」だったのだ。

舞台で見られたのは「AV女優」としての演技でもあり、「舞台女優」としての演技でもあり、まさに全ての演技が「女優」だった。

今回の舞台を通し見えたのは「無慈悲な光」ではなく、彼女たちへの「希望の光」だった。

ぜひ、この舞台の再演を願いたい。

(写真・取材=神楽坂文人

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