今年7月に突如、年内でAV女優引退を表明したあおいれなちゃん。これまで多くの作品やイベントに出演していたため、2022年からは「日常にいたあおいれな」がいなくなる寂しさを痛感しなければならないのだ。
しかし、れなちゃんはAV女優を引退するだけで、アダルト業界からは去らずに監督として活動していくことを発表。多くのファンを安心させた。
そこで、12月31日でAV女優を引退するれなちゃんに今後の活動内容や、これまでの思い出などを振り返ってもらった。
あおいれな引退直前インタビューを敢行!!
――AV女優引退まで残りわずかですが実感はありますか?
あおいれな(以下、あおい) 全く実感がないですけど、刻々と時間が経過している感じはあります。引退までにイベントをたくさん組んでもらい、ファンの方たちとたくさん会えて、お話ができているので気持ち的にはちょっとでも恩返しができているのかなって思っています。
――名残惜しさはありますか?
あおい 名残惜しい気持ちと寂しさはあります・・・。
――今年、いちばん取材したのがれなちゃんなのでイベントも作品もずっと出続けているし、デビュー後からずっと売れ続けていた印象があるんです。AV女優は6年やっていたんでしたっけ?
あおい トータルで6年半やっていました。
――ずっとコンスタントにイベントも作品も出ていますよね?
あおい 確かに(笑)。
――どの女優も長くやっていると浮き沈みがあるんですけど、れなちゃんはそれがないから不思議な存在なんです。決して売れているのが不思議という意味ではなく、浮き沈みがないのが不思議なんです。ご自身からするとどういうAV女優人生でしたか?
あおい 本当に走り抜けた感はめちゃめちゃありました。ただ、ただ私が好きなことをひたすらやらせてもらえました。AVだけじゃなくてアイドル活動もできたり、写真集も出せたり、他のメディアにも出られたりと形に残せる活動をたくさんやらせてもらえたので、やりたいことをやりつくした女優人生でした。
――これまで「AV女優引退=廃業」だった傾向がありますが、制作側としてこの業界に残るということで、いい流れを作ったと思います。具体的にはどういう形で制作側に携わるんですか?
あおい 来年からはAV監督としてやっていきます。
――いきなり監督業ですか?
あおい はい! いきなり監督としてやっていこうと思います。
――ADや助監督もやらなくてですか?
あおい そうなんです。
――監督業の知識は得ていますか?
あおい 多くの撮影現場でいろんな監督さんやADさんを見てきたので、撮影現場の知識はあると思います。それと仲のいい監督さんや製作スタッフさんもたくさんいるのでいろんなことを教わって監督になる準備はしています。
――女優として見て回った豊富な経験を今後は監督業に活かすんですか?
あおい そうですね。あとAV女優のセカンドキャリアは難しいとずっと思っていて、仲のいい女優さんとご飯に行くとその話をよくしているんです。みんなデビューから2、3年すると考え出すんです。そこで、「私たちが他の女優さんのセカンドキャリアを新しく作ってあげられたらいいよね」って話をしました。私はいままでAV業界で生きてきた糧を活かせるし、経験が無駄にならないし、なによりもAVが好きだから監督という道もいいかなと思いました。そう思ってからは、撮影現場に行っても「この人はこうやって指示するんだ」とか監督さんの動きを見たり、意識するようになりました。
――カメラや照明などハード面の知識はありますか?
あおい この1年で編集を覚えているし、カメラもタイガー小堺監督から教えてもらい、「こういう撮り方もあるんだ」って学んではいますけど、いままで撮影現場ではそういうところまで見ていなかったので意識してハード面も見るようにはなりました。
――監督業をするにあたって、どこかの制作会社に入るんですか?
あおい いまの所属事務所に業務提携として席は置き、監督業はフリーでやっていこうかなと思っています。
――もうAVメーカーに営業はしていますか。
あおい 撮影現場に行くたびに、「来年から監督になるので、監督としてお仕事ができたらいいです」とはちょいちょい言っています(笑)。
――大事なことです(笑)。監督デビュー作は決まっていますか?
あおい それはお楽しみです!
――期待しますよ! れなちゃん自身が描きたいセックスやAVはあるんですか?
あおい 自分の性癖は出ちゃうかなと思います。
――意外と性癖を聞いたことがないんですが、あらためて聞くと性癖ってなんでしたっけ?
あおい MもSもあるんですけど、女の子が犯されているのが好きなんです。そういう作品を自分でも撮ってみたいんです。女性が観てもそういう作品は興奮するんです。
――そういうものなんですね。
あおい イケないものを観ている感覚が興奮できるんです。だから、そういう作品も撮りたいですし、私が痴女やレズが得意だから責めている作品も撮りたいです。自分がオールジャンルでやってきたからこそなんでもやってみたくて。いままで観てきた監督さんのいいところを全部取った集大成の作品が撮れたらいいなとは思っています。
――目指している監督はいますか?
あおい 真咲(南朋)さんは憧れですし、あんなふうになれたらいいなとは思うんですけど、二番煎じにはなりたくないし、いずれは「ライバルだ!」って言われるくらいになりたいです。
――真咲さんも元AV女優でしたからね。他にはいますか?
あおい タナカベーコン監督です。
――野外露出作品が多いですよね。
あおい 『SUN』や『山と空』ですね。もともと『NATURAL HIGH』の監督だったんです。個人的に私は『NATURAL HIGH』に育てられたと思っているんです。ベーコン監督は指示も的確で、痴漢作品などは度合いが難しいんですけど、「序盤は30%の力くらいで、次は50%くらいで」とか「%」で示してくれるんです。そこがすごく分かりやすいと思って、作品に対する姿勢も尊敬しています。私も女優さんに「分かりやすいな」と思ってもらえる監督になりたいです。
――逆に女優を経験したからこそ、撮影のここは変えた方がいいんじゃないかという点はありますか?
あおい パッとは出てこないですけど、いままでの私の経験を活かせることは全部使いたいので、撮影現場の小道具など、これがあったら嬉しいと思われるものをちゃんと準備していきたいです。シャワーグッズがメーカーさんによって違うんです。たまに『Lush』のいろんな香りが置いてある現場があるので、女性としては気分が上がるので、そういうちょっとした気遣いができたらいいなと思っています。
――最近はジェンダーフリーで「女流監督」とあえて付けるのも差別と言われそうですが、AVの世界だとまだまだ少ないので監督業として女性を意識することはありますか?
あおい 女優さんとは「女性」と「女性」になるじゃないですか。だからこそ分かりあえる部分もあれば、逆に同性として敵対する部分もあると思うので、そこは上手く寄り添えるようにしようとすごく思っています。男性監督よりも一枚、壁ができるのかなって私としては思っているんです。女優としての私はそういうことはないんですけど、初期の頃は女性監督というと身構える部分もあったので「元女優」であることを武器に寄り添っていけたらと思います。
――そこは腕の見せどころですね。
あおい そこは特に頑張りたいです。
――でも、撮影現場にれなちゃんが監督でいたら、「あの、あおいれなさんだ!」って女優陣が身構える可能性もありますよね。それだけれなちゃんは売れていたし名前が大きすぎます。
あおい 懸念しているのが「あおいれなが監督しました」が前に出すぎて、出演している女優さんの作品が薄れてしまうのは怖いです。
――メディアも「あおいれな監督作品!」って書きがちになるし、女優さんも「私はあおいれなさんみたいなことができるかな?」って思いますよね。
あおい 主役は女優さんだから、変なプレッシャーを与えたらよくないですよね。
――それは素晴らしい心がけです。
あおい ちゃんと考えています(笑)。
――だから、こちらもあまり過剰に「あおいれな監督」を煽ってもいけないですよね。